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神さえも裁けない  作者: 筧 耕一
起承転結の起
14/59

天使と聖女の昼ごはん (影視点)

 少し時間が戻るが……


 午前の授業が終わり、ヒナと一緒にご飯を食べる為にいつもの階段に向かった。


 ヒナは本当に来ているのか? もしかしたら、さっきの休み時間に真田さんとの話を聞いて、来ないかもしれない。 いや、聞いてるわけないだろう。 俺に興味を持つ人なんか誰も居ないよな。 独りで食べたいって真田さんに言ったけど、本当はヒナと食べてるから なんて言えるわけないな。 誰かに見つかって変な噂がたてば、ヒナだって迷惑だろうし。


 すると、 ヒナはすでに階段に来ていた。ヒナは先に着いていたのに、まだ弁当に手をつけていなかった。

『先に食べてて良かったのに』

「大丈夫だよ……んじゃ 食べよっか?」


 そっか わざわざ待っててくれたんだ。 ヒナ って本当に良い子なんだな。

 俺はヒナが作ってきたオカズを食べた。

 うん。ヒナの作ったおかずって本当に美味しいな。 料理得意なのだろう。 そうして食べていると横で急にヒナが箸を止めた。


 ん? どうしたんだろ?

 すると、ヒナの視線が俺の口にあるような気がした。 もしかしたら口に食べ物ついてるのか? ついているとしたら、恥ずかしいな。


『そんなに見ないでよ』

 俺はヒナから顔を逸らして見られないように顔を反らした時に、サッと口を拭いた。

「ご、ごめん」

 ヒナが謝った。 謝りたいのは俺のほうですよ。 口に食べ物をつけていた顔で、お見苦しいものをみせてしまいました。


 俺は弁当を食べ終わった。

『うん。美味しかったよ』

 俺は素直な感想を言った。

「本当?」

『本当だよ』

 ヒナが喜んでくれて良かった。 うん。なんかこの笑顔を自分に向けられると癒されるな。 あっ、昼休みに真田さんと約束していたんだった。このほのぼのした空気のせいで忘れてた。 早く図書室に行かないといけないな。

 くっ、こんなのんびりした時間がずっと続けばいいのに。

『「あの……」』

 二人の声が合わさった。

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