図書館(1)
「しまったあああああ!!放課後は反復横跳びなんだったああああああ!!」
「私も罰則あるんだったなあ何叫ぼう」
「二人とも頑張ってくださいね。校門で待ってますので茂くん終わったら一緒に帰りましょう」
この恐ろしい罰に対する返事がたった一言とは、こいつの辞書には哀れみとか哀れみとかがないに違いない。
「ああ、最悪だなあ、行ってくるよ」
ドアを蹴飛ばすようにして開けた。
なんでちょっと寝てただけで羞恥プレイなんだよ、あの教師失格め。あのやろう前はまさかの寒中水泳を生徒にさせてクビになりかけたのに全然懲りてない。
「ん?職員室の前人多いな、どうしたんだ?」
部活の関係か?にしてもこんなに人数の多い部活は聞いたことない。
軽く60人はいるぞ?
「おっ本日の主役じゃねえか」
……。
一瞬で理解した。
理会、貴様。
「では本日の主役大上 茂君に盛大な拍手を」
「てめえ後で殺すぞ理会!!」
何人来ているのだろう見渡す限りの
生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒生徒灰皿生徒生徒生徒生徒生徒生徒……
「いやなんで教師が混じってんだよ!!」
「あ?今回俺は見る側に徹するから頑張れよヒーロー」
ヒーローって語感が古いな。
今頃美琴もよくわからん愛を叫んでいるのだろう。
知名度からしてあっちに生徒がたくさん行っているだろうけどにしてもこの人数の前ではきついだろ。
「オラオラ早くしろよてめえみんな待って……」
「あなたたち何してるんですか!!」
途端教頭先生が扉を開けて出てきた。
「灰皿先生またあなたのしたことですか?あなた前も問題を起こしたでしょう今度は何をするつもりだったんですか!?」
「あ、いや……」
流石に教頭には逆らえず言葉を濁す。
てかそれなら絶対に職員室で反復横跳びの罰は無理じゃん。
馬鹿なのだろうか?
「あなたがたも早く部活に行きなさい。まったく、灰皿先生はこちらへ」
よかった、これで反復横跳びはなくなった。
いやいや灰皿も怒られるし逆にラッキーじゃね?
「それと大上君、居眠りの件は聞いています。罰として代わりに図書室の雑用を手伝ってくるように」
……。
まあマシになっただけ良しとしよう。