「グループLINE」の難しさ
LINEのやり取りの難しさについて時々尋ねられます。子供のクラスや部活のLINE、習い事のグループのLINEのやり取りのトラブルについてです。
私はこのグループLINEのいじめをSNSというデジタルサイトの特性でなく、コミュニケーションというものの特性と子供の発達の未熟さについて書いていきたいと思います。
ご存知の方も多くいらっしゃると思いすが、日頃のコミュニケーションの8割は「非言語」のコミュニケーションで2割が「言語」によるコミュニケーションとされています。意外と思われるかもしれませんが、目の動き、仕草、声の抑揚、手の動き、姿勢等さまざまな物から人は情報を取っているのです。
グループLINEの場合はその2割を使ってのやり取り、しかもやり取りをするのは語彙力や読解力の獲得途中の子供達です。コミュニケーションの特性を知らぬ上に、やり取りはよく練られてはいない、更に文字数の限られた限他短い、感情的な会話文です。それが短い時間にどんどんやり取りされ、重ねられて行きます。それを考えると思い違いや視点のズレはどうしても生まれやすくなります。確認する時間も無いでしょうから、一旦トラブルが生じた場合は修正が困難になります。
一旦トラブルに発展した場合のことを考えます。対面での会話のすれ違う場合は、本人が目の前にいれば「非言語」の部分が補ってくれ、互いに「何だかおかしいと」双方確認へと移行する可能性があるります。しかし、LINEではあくまで画面上の短い言葉のやり取り。「ズレ」や「認識の誤り」に気づく事は難しくなります。
心の発達途中の自我の柔らかな頃は「自身に傷が付いた」と認識持った場合は過敏に反応しやすい特性があります。また「言葉だけ」のやり取りは攻撃性に抑制が効きづらいのです。大人の方々もニュースで暴力的な書込みご覧になられることも多いと思います。
どうすれば良いのかと尋ねられます。これに関してはコミュニケーションとはという概論と言葉のみのコミュニケーションの限界を知ること、子供達自身が未熟さを持ち、「誤解」「思い込み」等々トラブルを生じやすい事を自覚させる事だと思います。ネット上のトラブルが多いため学校も専門家を招いて講義を入れたり、頑張っていらっしゃいます。ですが、それはSNSの危険中心でやり取りされるコミュニケーションについての説明は聞きません。できれば、指導に加えて頂きたいと思います。
また、何度も何度もトラブルになったら直ぐに大人に相談する様に伝えるとこが大切だと思います。
個人を取り巻く「社会」は家庭、会社、学校、部活、地域様々ある。大人同士だと適当に距離が取って自分の世界で過ごせるが、小、中、高校くらいの子供達にとって『学校』ただ学ぶのではなくかなり強固な「社会」でその中での孤立はどれだけ辛いだろうと思う。痛ましい事態が少しでも減って欲しいと思う。