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第九話『姫、奪還作戦!? 突入!黒果ノ核と桃魂連合の逆襲!!』

「やめなさいっ! わたくしは……わたくしは、葵様の――!」


清水白桃姫、黒桃王の力で強制連行!

黒き果実戦艦〈黒果ノこっかのかく〉は空へと消えた。


――清水白桃姫、さらわる。




黒桃王アモルグレアの襲撃により、桃楼宮は混乱の渦に包まれていた。姫たちは動揺し、心にぽっかりと穴が空いたように、立ち尽くしていた。


「白桃が……いない……そんな……」


「わらわが……もっと早く動いていれば……っ」


「……きゅんが……きゅんがいないなんて、無理ぃぃ……っ」


「葵くん……どこ……どこに……」


そんな悲痛な空気を裂いて、静かに声が届いた。


「泣いてるヒマなんて、ないだろ」


全員が振り返る。そこに立っていたのは――


「……俺が、必ず連れ戻す」


葵だった。夢みずきの力を宿し、背には桃色の翼がほのかに揺れている。


「葵様っ!!」


姫たちの目が一斉に輝いた。


「おかえりぃぃぃぃぃっ!!」


「さすがっスね、うちの継承者!!」


「今すぐ“連れ戻し団”結成ですわ!!」


「よっしゃ、焼き芋も準備OK!!!」


「……焼き芋は置いてきなさい」


葵は微笑んで、力強く拳を握った。


「行くぞ。白桃を、みんなで取り戻すんだ!」



突入作戦の舞台は、空にそびえる“黒果の塔”。

かつての文明桃樹時代の遺産であり、黒桃王の拠点へと通じる唯一の道である。


「最上階に、清水白桃姫が囚われている。ここを突破するしかない」


「うぉぉぉ! じゃあやるっきゃないじゃーん!!」


「各員、突入準備! ……川中島姫、焼き芋は置いて、と言いましたのに」


「違うよ黄貴妃ちゃん、これは“芋式スモークバリア”! つまり、戦術的焼き芋!」


「もう……滅ぼしてよろしいかしら?」


こうして、最も濃くて強くて個性的すぎる集団【桃魂連合】による、史上最大の突撃戦が始まった――!



【第一階層:桃汁しぶき地獄】


踏むと爆発する果汁タイルの連続地帯。

なつっこ姫のバーベキューソースが撒かれ、敵果実が暴走。


「バフ付き!? 味で強化されてんじゃん!!」


「味覚は正義!!」


【第二階層:渋みの迷宮】


渋み成分の霧で方向感覚が狂う。

葵の声も渋語調に。


「……俺の心は……渋いな……」


川中島「ちょうどいいね、焼き芋干しておこう!」


「おまえだけ異常な適応力やめろ!!」


【第三階層:柿のトラップ部屋】


姫(?)ツルコ・柿による“全自動すべる床”トラップ。

さくら白桃、すべって葵に激突→頬チュー事故。


「ちょっ、きゅんとの間接チュー……///」


「……いったん全員落ち着いて?」



【最上階:黒果ノ核】


氷の檻に囚われた清水白桃。


「来て……くれたのですね、葵様……♡」


そこに立ちはだかるのは、黒桃王と闇の姫たち。


「ここで終わるがいい、白き魂たちよ」


黒蜜ネクタリン、あんず、スモウル・プラム、柿姫……


それぞれが、桃魂姫たちと激突!!


・なつっこ vs あんず(バーベキュー剣 vs 渋み拳)

・黄貴妃 vs プラム(氷の魔導 vs 無感情AI)

・川中島 vs 柿(焼き芋 vs ??)

・さくら白桃 vs 黒蜜ネクタリン(恋愛小悪魔 vs 過去を喰らう女)


「今こそたましい燃やすとき!!」

「うぉぉぉぉ桃ォォォッッ!!!」



決戦の果てに、葵が白桃姫を救出。


「……葵様……わたくし、信じていましたの……」


「……もう、二度と離さない」


だが、黒桃王は消え際に告げる。


「我を倒しても、“黒果の種”は既に芽吹いた。次に裁くのは、この世界そのものだ」


黒果ノ核、崩壊。

塔全体が光に包まれる中、桃魂連合は撤退。



次回――


第十話『はじまりの桃畑へ! 夢みずきと葵、桃界の原点を巡る旅!!』


新章突入! 始まりの地で語られる“桃界の真実”とは!?

ついに水着回!? そしてまたしても芋を焼くのか川中島!!



ドンキの焼き芋、値段の割においしいよね♪

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