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第十五話『白鳳、覚醒!? 果実の煌めきと“真なる十二姫”!!』

ついに明かされる“十二品種の姫”最後の秘密!

白鳳姫の正体とは!?

そして、桃界に刻まれる真実とは――!?



白骨林での戦いの翌日。

夢みずきの導きにより、桃楼宮の奥深くにある“の間”が開かれる。

そこは、十二姫にのみ許された神秘の聖域だった。


「ここに、最後の姫が眠っているの……」


壁の中央に刻まれていた、まばゆい白金の紋章が輝き出す。


「――白鳳姫、目覚めの時です」



桃色の光とともに現れた少女は、ふわりとした銀白の髪に透き通るような白装束。

その表情は静謐で、どこかこの世のものとは思えない雰囲気をまとう。


「……わたしの名は、白鳳。“はじめの果実”の魂を受け継ぎし、最初で最後の煌めき」


夢みずきが震える声で言う。

「白鳳姫……あなたが、“真なる十二姫”の中心……環そのものなのね」



白鳳の記憶が解き放たれ、桃界の過去が明らかになる。

遥か昔、桃界が一つの環だったころ、全ての果実の調和は白鳳を中心に保たれていた。

だが、調和を恐れた者たちが“果断種”として離反し、白鳳は力を封印し姿を消した。


「環を再び繋げるには、全ての姫が覚醒し、想いを一つにすること……

でも、果断種はそれを許さない」



そのとき。

空が裂け、黒い渦が広がる。

現れたのは“果断種”の王、黒果王こっかおう――


「ほう……ついに現れたか、白鳳。だが遅すぎた。環など、もう戻らぬ」


「黙りなさい。あなたたちの断絶こそが、この世界を歪めたのよ!」

黄貴妃が叫ぶ。



姫たちが一丸となり、黒果王に立ち向かう。

清水白桃の癒しの力、川中島の芋熱波、ネクタリンの酸味の刃、さくら白桃の魅了攻撃!

葵と白鳳の融合によって、桃界の“真の環”が輝き出す――が。


黒果王はなおも強大。

闇の力が暴走し、姫たちは次々に吹き飛ばされてゆく。


「ぐっ……ダメだ……このままじゃ……!」

葵が膝をついた、その瞬間――


「遅れてごめんなさ〜いっ☆」


突如、空を割って舞い降りたのは、

加納岩白桃・あかつき・浅間白桃・美郷――

未だ覚醒していなかった、四人の姫たちだった!


「加勢するわよ、桃魂連合っ!!」



加納岩白桃は鋭く美しい刃の舞、あかつきは雷のごとき連撃、

浅間白桃は包みこむ大地の力、美郷は輝く風の癒し。

それぞれが独自の果実属性を放ち、戦線は一気に逆転する!


「これが……十二の桃魂!」


白鳳が声を上げた。


「いま、すべての姫の力が揃った……!」


十二の桃魂が共鳴し合い、環が完成する――


a葵と夢みずき、白鳳を中心に、十二姫の魂が光となって渦を成し、

黒果王を包み込んでいく!


「われらは果実を繋ぐ者……断絶を越え、未来へ進む!」


最後の一撃が、桃界を染めた。



静まり返った戦場に、桃の香りが満ちる。


「……やったの?」

川中島が芋を焼きながら尋ねる。


「うん……勝ったんだ」

葵が微笑んだ。


「これで、桃界の未来は守られたのね」


白鳳がそっと瞳を閉じる。

「でも……これからが本番よ。未来を育てるのは、わたしたちだから」

葵は笑って言った。

「なら、全力で楽しもう! これからの桃界もっ!!」



- 完 -


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