第十四話『果断種、出現!? ネクタリンと夢みずき、封じられし環の謎!!』
忘れられし桃魂たちの記憶と、新たな敵“果断種”の登場!
葵とネクタリンが目指す“桃界の環”とは――!?
◆
ネクタリン姫の帰還から三日後。
桃楼宮の調査団によって、南方の遺跡に“異なる桃魂の波長”が観測された。
「果断種──それが、もう動き出しているのかもしれない」
夢みずきが口にしたその名に、空気が張りつめる。
「果断種とは……?」
「“果実の環”から逸脱し、己が果実の力のみを追い求めた者たち。
調和を拒み、融合を否定し、分断を好んだ者たちよ」
◆
調査隊に同行した葵とネクタリンは、桃界南方に広がる“白骨林”へ。
かつて果実の神殿があったという場所で、封じられた“環の記録”を求める。
「この森……果汁が、悲鳴のように響いてる……」
「環が壊れたとき、ここが最初に崩れたの」
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奥深くで、ふたりは“幻の果実”と呼ばれる石碑を見つける。
それは十二品種の姫が並び立つレリーフ。
「……ここに、まだ現れていない姫の名前がある」
【十二品種の姫、判明済み:】
清水白桃
加納岩白桃(まだ未登場)
白鳳(未登場)
川中島白桃
あかつき(未登場)
浅間白桃(未登場)
なつっこ
さくら白桃
美郷(未登場)
黄貴妃
夢みずき
ネクタリン
「つまり……まだ“隠された姫”たちが眠っている」
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その瞬間、地響きと共に暗い果汁が地から噴き出す。
「出たな、果断種……!!」
姿を現したのは、黒い甲冑をまとった異形の果実戦士。
「我らは、“果断の誓い”に従いし者……再び“環”を断ち切る!」
葵とネクタリンは構える。
「果実は争うためにあるんじゃない……繋がるためにあるんだ!」
◆
激しい戦闘の中、ネクタリンの力が暴走しかけるが、夢みずきの声が彼女を包む。
「私は、ひとりじゃない……!」
ネクタリンの“酸味の煌めき”が爆発し、果断種は撤退。
だが、その去り際にひとつの名が告げられる。
「“白鳳”……あの姫が目覚めれば、環は終わる」
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次回予告――
第十五話『白鳳、覚醒!? 果実の煌めきと“真なる十二姫”!!』
ついに明かされる“十二品種の姫”最後の秘密!
白鳳姫の正体とは!?
そして、桃界に刻まれる真実とは――!?