表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

01

 何が起きたか状況を整理しよう。

 周りには5人の人が見える。

 今、赤ん坊の俺を抱いている綺麗なお姉さんが母親だろうな。

 そして目の前にいるダンディな男が父親、めちゃくちゃガン飛ばしてくるロリが姉かな?メイドもいるのか…金持ちじゃん!やったね!


「私、抱っこしてみたい!」

 ……まずい気がする。

 ロリは好きだが、ロリに抱かれる趣味はない!抱くのは俺の方だ!


「あ………」


……痛っ!!何してくれんだ!このロリ!赤ん坊を落とすとか殺人未遂だぞ!


「オギャー!オギャー!」


…泣いてる?赤ん坊になったからか?


「こら!デア!何してんだ!」


「デアちゃん、謝りなさい。お母さん怒っちゃうわよ?」


「うぅ…ごめんなさい、パパ…ママ」


 俺には謝んねえのかよ!泣いたの中校生の時に漏らした以来だぞ!


「ごめんなさいね、イロアス。痛いの痛いの飛んでけ〜!」


いや〜、お母様は天使だな〜!やっぱ赤ん坊は母親に抱かれるべきだよな。








半年が経ち、だいぶこの世界のことがわかってきた。


母親の名前が「ミテラ・エレフセリア」20代

父親 「パテラス・エレフセリア」20代後半

そして、やべぇロリこと姉が「デア・エレフセリア」4歳の4人家族で構成されている。

予想通り金持ちだ。


 何より悲しかったのは父親、パテラスの頭部が眩しかったことだ。

 一見ふさふさに見えるが…


(この世界にもカツラってあるんだな…)


「イロアスー!どこ行ったんだー!」


 俺はハイハイで移動出来るようになってからは家を探索している。

 しかし、赤ん坊の体ではメイドや親に捕まってしまうから隅々まで探索できないんだよな…


「こら!イロアス!勝手にママから離れちゃだめでしょ!パパー!ここにイロアスがいるよー!」


 ………チクられた。

 デアは俺を邪魔したいらしい。


「うあー!あうー!」


 やはりまだ喋れない。


「捕まえたぞ!母さんが寝てるからって勝手に離れちゃだめだぞ!イロアス!」


……今日の探索はここまでのようだ。








 1年が経過した。


 1歳半にもなれば歩くことや喋ることくらい出来るようになっていた。

 この世界には魔法がある。

 うん、知ってた。

 しかし、母親に魔法について聞いてみても話を逸らされてしまう。

 この世界では魔法がタブーなのか…それとも相手にされてないのか…

 俺は自分で調べることにした。

 幸いなことにこの豪邸には書庫がある。

 俺はいくつかの本を読んだ。


 本の内容によると、この世界はイピロス大陸でできており、数ある国の一つヴァスリオ王国に俺はいるらしい。

 ヴァスリオというのは国名であるが英雄「ヴァスリオ」のことであり、神の一柱であり、イピロス大陸を作った内の一人だ。

 ヴァスリオはイピロス大陸と十二の神にも出てくる。 

 

「そんなことはどうでもいい!」


 そう、重要なのは魔法が使えるか使えないかだ。

 どうやらこの世界では魔法のことをスキルと呼ぶらしい。

 そして、スキルにもいくつか種類がある。

・ノーマルスキル

 コモン、レア、エピック、レジェンドなどに別れており、レアリティによって習得難易度が違う。

・モナスキル

 別名ユニークスキル。

 世界で一つしか存在しないスキル。


「モナスキルか…俺にもあったりしないかな」


 異世界転生といったらやっぱりチート能力で無双だよな!


「おっ!コモンスキルの習得方法がいくつか書いてある!やってみよう!」


 まずは子供でも使えるようなスキルから

その名も「ファイア」

 普通すぎるって?シンプルな方がかっこいいこともあるだろ!とにかくやってみよう。


(初めての場合は呪文を唱えて想像しながら魔力を込める…か)

「敵を焼き尽くせ!ファイアー!」


 おぉ!手の先に何かが集まっていく感じがする!これがスキルか!



 ……まだか?時間がかかりすぎじゃないか?もしかして失敗…?まぁ…初めてで上手くいくわけないよな…もう一度やってみよう。


「敵を焼き尽くせ!ファイア!」

 またあの感じが!今度こそいける!

 

 ボン!


 痛ってぇ!なんだ?爆発したぞ?失敗か?てかやべぇ、手から血が垂れてきてる。


「くそっ!今日はここまでか……」


 まぁいい。

 時間はたっぷりあるんだ。

 ゆっくりやっていこう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ