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××の十二星座  作者: 君影 ルナ
十二星座編
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スコーピオ(さそり)

 お兄さん達はワタシとリーブラを見て頬を染めた。まあ、仕方ないわよねぇ。自画自賛になるかもしれないけど、ワタシ達、なかなか顔が綺麗だもの。


 特に今代の十二星座は美形揃いで、ワタシの()()好みはアリーズね。つり眉タレ目が好きなのよワタシ。あ、でも恋愛対象ではないわね。ちょっと性格的に合わなそうだもの。あんな腹黒、ワタシ嫌よ。ワタシの好みは……頼り甲斐のある優男。ああ、十二星座にはいないわね。まだ見つからないポラリスはどうかしら? ポラリスもワタシの好みの性格でないなら他で彼氏とか見つけないといけないわよね。めんどく……ゴホンゴホン。


 あ、そうそう、隣にいるリーブラなんて男なのにワタシより可愛いのよ。女装させたら多分十人中十三人が美少女と言うだろう程。少し悔しいけどね、本当のことよ。ワタシより目が大きくて、小柄で、腰の辺りまである外ハネ髪は天使の羽のように動く度ふわふわ揺れる。ワタシとは正反対かしら?




 そんなワタシ達の美貌を持ってしてもポラリスの情報は得られなかった。この顔で情報集めも少し楽になるはずなんだけど、それでも駄目なのね。あ、いつもはニコッと笑いかければサラッと情報を吐いてくれるんだけれど。


「ピオさん、諦めずに聞き込みしましょう。」

「……そうね。」


 リーブラに励まされちゃった。ありがとうね。


 さて、落ち込んでいる暇は無いわ。気合を入れ直しましょう!






「プハァー……」


 ワタシは今日取った宿のベッドにぽすんと座り込む。今日は歩きっぱなしで疲れたわ。それなのにやっぱりポラリスが見つかる気配も無い。


 これだけ探しても見つからないなんて、やっぱりキャンサーの言う通り隠れているに違いないわ! 何故隠れる必要があるのかは分からないけれども。


「はぁー、一体どこにいるっていうのよ。」


 足のマッサージをしながら部屋で一人呟く。しかしリーブラとは別室なので返事もない。ただただ寂しいだけだった。


「ポラリス……ワタシ達の拠り所……」


 マッサージを終えてゴロンとベッドに寝転がり、またまたポツリと呟く。もちろん返事はない。



 そんな虚しさを抱えながら、明日に備えてワタシは目を閉じる。

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