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××の十二星座  作者: 君影 ルナ
一章

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七十一 サジタリアス

 自分はボースハイトが漂う場所からほんの少し離れた場所にある家の屋根に登って弓を構えていた。


 街と森とを区切る門の近くに大量発生したボースハイト。リオの爆発音からして、リオとアクエリアスの二人は門の前辺りのそれを対処しているのだろう。その他は散り散りに家屋近辺でボースハイトを対処しているのが見える。


 自分はいつものように近距離系の奴らの援護に回る。取り敢えず今は体力の無いマロンの近くへ多めに矢を放っておくか。


「まあ、体力は一朝一夕では身につかんからな。仕方ない、今は多めに援護してやる。」


 三本纏めてマロンの近くに漂うボースハイトに放つ。さすがにいつものように矢に火魔法を付与して放つのは危ないからな。家屋の近くだし。故に今放つのはただの弓である。そこまで威力はないが、援護が全く無いよりはマシだろう。


「次代の十二星座の皆様はやはり素晴らしい……!」

「間近で見てみると、十二星座様一人で我ら警備隊十人以上の強さは持っていらっしゃるな。」

「それにしても、警備隊でも十二星座様でもないあの人は……誰だ?」

「我らよりも強いのは分かる。まあ、十二星座様には敵わないだろうがな。」

「お前が威張るなし。」


 この街の警備隊員はボースハイトを軽視しすぎているようにも見える。……いや、自分ら十二星座がいると思って油断しているようだ。お喋りをしながらボースハイトに立ち向かっていた。


 自分はそれを諌めるようにお喋り警備隊員の近くに向けて矢を数発放つ。


「「「ひぃっ!?」」」

「……サジタリアス様って見る度見る度眉間に皺を寄せてて怖いよな。」

「顔が良いからこそ余計怖いよな。」


 おい、聞こえてるぞ。思わずギロリと警備隊を睨んでしまったではないか。


「「「ひぃっ!?」」」


 討伐に集中しろよ。自分に怯えてどうする。そんな風に少しイライラしながら自分はまたマロンの援護に回る。


「よぉ、サジタリアス!」

「サジタリアス、貴方また人を睨んでいるのかしら?」

「……リオとアクエリアスか。」


 すると隣から二種類の声が聞こえてきた。ちらと見るとどうやらリオとアクエリアスの二人だったらしい。


 アクエリアスはリオに抱えられる形でここまで来たようで。屋根の上に下ろされたアクエリアスは腕を組む。そして一言。


「人嫌いもほどほどにして欲しいわね!」

「お前が言うな。」

「……で、街の門の方はあらかた討伐完了したわ。リオが爆弾ぶっ放して終わりよ。」


 自分の返答が気に入らなかったのか、話題をすぐ変えたアクエリアス。まあ、今はそんな状況ではないからな。仕方ないと黙って話を聞く。もちろん、矢を放ちながら。


「俺様の爆弾は素晴らしいからな! この火薬の……ブツブツ……」

「それでこちらの援護に来たわけだけど。どんな状況かしら。」


 リオの爆弾自慢をサラッと流し、戦況を聞くアクエリアス。そのスルースキルはさすがといえよう。


「あ、ああ……見たままだな。強いて言えばマロンの体力はもう限界だ。」

「あらそれを早く言ってくださらない? ……リオ、この回復薬をマロンに投げてちょうだい。」

「ああ! 分かった!」


 ブンッ……とリオが投げた回復薬はぴったりマロンの頭上へ落ちていく。


 ガキンッ……


「うわぁあ!?」


 マロンはそれを反射的に剣で切り裂き──多分いつもの感覚でマロン目掛けて飛んできたものを弾き飛ばそうと思ったのだろう──、中身がマロンに降りかかる。弾き飛ばしたと思ったら液体がかかり、驚いているようだ。まあ、結果オーライだな。


「……お? なんか疲れが取れた!」


 ヨッシャー! と、動きに先程までは無かったキレが出始めるマロン。


「ほー、マロンは視野が広いんだな!」

「……」


 リオの賛辞に対して、毎日鍛錬の一環として弾丸を弾き飛ばしている、と言ったらどんな反応をするのだろう。流石に危ないからやめろと言うだろうか。……まあ、触らぬ神に祟りなし、だな。自分は口を噤んだ。

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