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32/38

32 査定


 なんとか薬草採取終了。


 ちなみに一番多く採ったのはマユリさんでした。


 さすがアウトドア文学少女、やるときはやってくれる。


 剣の処理が甘かったせいかずっと血の匂いがする。


 マユリさん、あまりくっついてくると血が臭いでしょう。



 ギルド到着、まだ混んで無いのですぐに受け付けへ。


 薬草採取依頼完了、結構嬉しいですね。


 達成報酬はそれなりだけど、達成感が心地良い。



 受け付けのお姉さんに魔物を回収してきたことを告げると、裏手の解体場へ行くようにと言われる。


 マユリさんはついてこないほうが良くないですか。



 解体場は建物というよりも木の柵で囲まれた更地、天気が悪い時は天井代わりの布で覆うけど、匂いがこもらないように基本的にはオープンスペース。


 ガタイの良いおっさんが数名、こっちをにやにやと見ている。



「魔物の査定、お願いします」 少し声が裏返ってしまった。


「おう、早く出しな」 と、オッサンA。


 邪悪わんこを『収納』からポイっと。


「一撃とは、やるな坊主」


 坊主はお前だろとつっこみたかったが、頭髪ネタは地雷率がとても高いので禁止の方向で。



「アレは出さんのか」 とリリシアさん。


 忘れてた、っていうかずっと入れっぱなしだった。


 凶悪いのししをポイっと。


 見た瞬間、オッサンズABCの顔色が変わった。



 入念に凶悪いのししの額をチェックしていたオッサンズ。


「見事だな」 オッサンA。


「痛み入る」 リリシアさん。


 何やら通じ合ってるのがちょっと悔しい。


 伝票みたいなものに書き込んでいるオッサンA。


「良いもん見させてもらったぜ」 伝票を渡された。


 まぶしい笑顔のオッサンズに礼を告げてギルド内へ戻る。



 再度受け付けへ、伝票を渡すとお姉さんの表情が少し変わった。


「お疲れ様でした」 笑顔のお姉さんから渡されたのは、これ薬草報酬の何倍なんだろう。


 思わずリリシアさんの方を向いたら、マユリさんの背中をさすってた。


 慌てて報酬を受け取ってふたりの方へ。



「大丈夫ですか」 と声をかけると、


「ごめんなさい」 と真っ青なマユリさん。


「どこかで休憩しましょう」 と言うと、


「ギルドを出て真っ直ぐ、数軒先に軽食の店がある」

「剣を洗ってから来てくれ」



 ごめんマユリさん、洗うの忘れてた。


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