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29 弾劾


 気持ち良い目覚め、気分良く食堂へ。


 えーと、おふたりともご機嫌斜めですか。


 無言の食卓にニエルさんも気まずそう。


 朝食が終わって大急ぎで片付け始めるニエルさん、即厨房へ引っ込んだ。



「何を言いたいか分かるか」 リリシアさん真剣。


「昨日は不意打ちさせてごめんなさい」


「全くだ、ああいうのはちゃんと段階を踏んでから営むものであろう」


 何か営んじゃったみたいですね、ごめんなさい。


「今後は邸内であのような破廉恥な行いをした者には相応の罰を与えるので以後気をつけるように」


 罰の内訳、教えていただけないでしょうか。


「リリシアさん、たぶん亜乱さん反省してませんよ」


 マユリさん、追撃は勘弁してください。


「もう少し、その、女の子と暮らしてるんだってこと、自覚してくれませんか」


 たぶん屋敷の中で誰よりも自覚してますです、はい。



「やっぱり男ひとりここに混ざって暮らすのは俺も無理があると思うので、出て行って一人暮らしの方向で」


「そういう事言ってるんじゃないんです」 マユリさん、真剣。


「リリシアさんきれいだし、ニエルちゃんも可愛いし、構いたくなる気持ち分かるんですけど、せっかくみんなで暮らせる場所見つけたのにああいう風に女心もてあそぶ真似されちゃうとどうして良いか分かんなくなっちゃうんですっ」



「面目ない、こういう楽しい暮らしは初めてで調子に乗っちゃいました」

「今回のは全面的に俺が悪かったです」

「いかなる罰でも受けますので、許してください」



「言ったな」

「確かに言いました」


「……」


「いかなる罰でも受けると言うことは」

「つまり何でもするってことですよね」


 謀られたか。


「言質は取った。 私は結構執念深いぞ」

「何してもらおっかな」



 禍福は糾える縄の如し。


 楽しいことの後は試練が待ち構えている。


 ぼっちが調子に乗るとこういう目に遭うって、人生経験干潟状態の俺に人並みの危機管理能力なんてあるわけ無いじゃないですか。


 出来ることは、以前のように慎重な行動でひたすらイベント回避するくらいです。



 結局世の中は、なるようにしかならんのですけどね。


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