25 準備
昼食後はそれぞれの部屋割りと仕事の分担。
まあ、ちょうど住人用の部屋が三つ有ったのでそれぞれ好きな部屋に決めただけですが。
お部屋の片付けも終わり居間に行くと、うまい具合に全員揃ったので今後の方針の相談。
せっかく冒険者登録したので冒険者したいとの意見に全員賛成、もちろんニエルさんはお留守番。
パーティーリーダーはリリシアさんで良いかと聞くと、
「年長者であるアラン殿にお願いしたい」とリリシアさん。
この世界の知識や実戦経験という点で俺では役不足ではと答えると、
「マユリ殿とふたりで相談したことなので多数決で決まった、ということでぜひよろしく」
多数決が基本となると今後も俺に不利ではと言いかけると、
「これまでの旅路でアラン殿には十分にリーダーの資質があると我々は判断した」
「足りないところは皆で補い合うのが良いパーティーというものだと思うぞ」
何か上手く言いくるめられているような気がなきにしもあらず。
マユリさんは、俺とリリシアさんを見比べながらにこにこしている。
普通の娘さんのようにも見えるが、時々掴みどころの無い感じも見受けられる。
まあ、そんなに女心に詳しかったら彼女いない歴=年齢などと言う事態に陥ってないのですが。
そしてニエルさんはソファーで食後のお昼寝中である。
寝る娘は育つ理論でもう少しだけ成長していただけると、大変ありがたいですね。




