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18 落着


 朝、とても良い目覚め。


 時間をかけて支度を終えて、ドアを開けたらふたりからにらまれた。


「おはよう」を言う間もなく食堂まで引っ張られた。


 朝イチのコーヒーっぽい飲み物に感動する間も無く、


「どうして別の部屋なのかな」 朝から殺気はしんどいです、リリシアさん。



 うら若き乙女ふたりの貞操を守るためです、では模範解答とは言えないっていうか絶対ぶん殴られる。



「お互い気を使うのは無しにしたいですよね」 何か紳士っぽい回答出来た。


「どうしても駄目なのか」 食い下がるリリシアさん。


「グレーのインナー姿を見てしまっただけでも申し訳ないと思っています」 ギリギリまで攻めてみた。


「……」 リリシアさん、沈黙。



 さっきから視界の端に、怯える給仕の娘さんの姿が見えるので早めに決着付けさせて貰いましたよ、リリシアさんごめん。



「どうして昨日、起こしてくれなかったんですか」 マユリさん目が赤いですよ、昨日あれだけ寝たのに。


「おんぶされているマユリさんがあまりにも気持ち良さそうに眠っていたので」 俺の背中も大変に気持ち良かったです、ウィンウィンってやつですかね。


「魔物に襲われたそうじゃないですか」 あの件はむしろいのししに同情すべきかと。


「その件についてはリリシアさんに謝るしか出来ないです」 謝罪に見せかけて華麗に責任転嫁するずるい男ですよ。



「おんぶ、重く無かったんですか」 重さがご褒美になる事案もあるのです。


「リリシアさんの抱っことどっちが良かったんですか」 爆弾投下にも程がある。


「甲乙つけ難し、としか」 今の俺に出来るベストアンサーだが、リリシアさん本当ごめんなさい。


「……」 マユリさん、沈黙。



「いろいろありましたが今日は物件探しに行きたいと思います。ふたりともよろしいですか」


「「はい」」



これにて一件落着。



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