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オリジナルなものを書けることを特別だと思っている方々がもしいらっしゃるとしたら、その方は私とは違う価値観の方なのだろうなと思う。私は、オリジナルを書くことなど誰でも出来ることであり、感想の方が難しいという意識を持っている。
何故かというと、単純に自身がオリジナルを書くことよりも感想を書くことの方が苦手だからだ。こちらの場所では書き手と読み手を分けることが出来るほどユーザーの方がいらっしゃるのだから、……このような贅沢な分け方をなさるのだろうな、と私はよく思う。
私が今まで居た場所のどこであっても、読み手の方が不足する問題は常にあったし、一作品新規投稿する為には、必ずどなたかの御作品に感想を書かなければならない仕様が当たり前だった。
周りの方々は皆、書き手で、読み手は常に不足していたし、感想を書くこと、批評を書くことはとてもハードルが高いことだった。
書き手は常に読み手を必要としていて、だからこそ、他者の御作品を読まなければならなかった。読みたいから読むのではなく、どうしたって、書きたいから読んだ。その形の何が悪いも無いのだけれど、
……やはりここは贅沢だな、と思う。
読み専の方々がいらっしゃる事実が本当に素敵なことだと思う。……出来れば、私のようなものの作品も楽しんで読んで下さる読者の方現れて欲しいな、と思うけれど、
そう、書きながらも、頭のどこかではそんなことは起きないだろうなと思っている。
私はまだ、書き手で読み手であった頃の意識が抜けていなくて、書き方も半端で、そして、だからこそ、読み手の方が今の状態を保っているのだと解っている。
私は、自分のこちらでの状況を当然だと受け止めている。これ以上評価が上がれば私は落ち込むし、これ以上評価が下がっても私は落ち込む。
だから、今の状態であれることが嬉しい。正当な評価をして頂いていると解っているから。
私がもう少し自分に書き手としてもっときちんと取り組めるようになったなら、また変化して下さるのだろう。
それを解るから、私は、この場所が好きです。感謝しております。
有難う御座います。