舞台紹介
川崎町立明英高校。一昨年までは宮城県立だった。
仙台市からやや外れた所に位置する。
部活動はあまり盛んでなく、学業も盛んでない。
そのため財政に苦しんでいた宮城県の教育委員会は廃校を提案。
しかし高校が所在している川崎町の自治体側が廃校を拒否をして川崎町立高校として昨年度から発足。
県立から町立に変わったことから川崎町は様々な試みを実施。
その試みの一つとして全日制公立としてはとても珍しい一家転入以外の理由でも転入生の受け入れを行い始めた。
また、全国でも類を見ない地域密着型の高校となった。
部活動や学業には成果が見られないが転入生が刺激を与えている場面もよく見られる。
町立始動後の昨年秋。様々な理由で転校せざるを得ない学生が複数人転校してきた。
その転入生の中には、県内最高峰の学力を持つ生徒もおり高校全体の学力の底上げに繋がっている。
また部活動の中には経験者が入ることで当該生徒は試合には出れないものの試合に対する取り組み方が変わった部活も多くある。
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明英高校野球部。
3年生20人2年生4人1年生5人で構成されていた。
この夏はベンチ入りは全て3年生だった。
今春までこの部活も名ばかりの公式戦だけ出る部活だった。
今春から入部した2年生及び1年生が部活に好影響をもたらした。
結果、晩年コールド負けは変わらなかったが8回まで試合をすることが出来た。
3年生が抜けた今、9人とチーム結成すらギリギリだが様々な境遇の部員たちは日々練習に励んでいる。
この物語はそんな野球部の物語である。