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ゼロの魔女騎士《ウィッチナイト》  作者: 鴨志田千紘
第2章 魔女は己が欲《エゴ》のために踊る
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Fを探せ/相棒はラーメン探偵

初めてこの作品を読む方へ

騙されたと思って第6部まで読んでください。あなたを物語に惹きこみます。

 

「ラーメン屋にいきましょう」


 外に出た途端、愛梨彩がそう言った。彼女が冗談を言うなんて珍しい。夏の日差しに頭でもやられたのだろうか。


「なによ。ラーメン嫌いなの?」

「いや、そこじゃないよ! なんでラーメン!?」


 不貞腐れたように頰を膨らませてもこっちが困る。わかるように説明して欲しい。なんでいきなりラーメンが出てくるのかてんでわからない。


「フィーラのいそうなところが……そこだからよ」

「は?」

「だ・か・ら! フィーラはラーメンを食べ歩くのが趣味なのよ!」

「は?……え、なんで?」

「昔、フィーラが唐突に『日本のソウルフードが食べたい!』って言い出したのよ。それで仕方なくラーメン屋に連れていったの。そしたら珍しかったのか、妙にハマってしまってね」


 僕はあんぐりと口が開き、目をしばたたかせる。

 愛梨彩がフィーラと仲良くラーメンを食べていた……なんて全然想像できない。そもそも彼女が焼いた肉以外を食べてるのが驚きだ。愛梨彩の好物と言えばステーキだろ。


「いや、でも……そんな簡単に見つかる? ラーメン屋だけ探して」


 ラーメンが好きだからという理由は安直過ぎる。ほかに好きなものだってあるだろうし、手がかりとしては弱い。


「あの子、いき詰まった時とかなにか大きなできごとがあった後は必ずラーメンを食べるのよ」

「ご褒美とか好きなもの食べて気を紛らわせようってこと?」

「そういうこと。私の推理だと今、フィーラはスランプに陥っているはず。なにせ私たちに二回も黒星をつけられたんだから、発散したくもなるでしょ?」


 二回の黒星。しかもただ負けただけじゃない。負けたことがなかった相手、見下していた相手に土をつけられたのだ。プライドの高いフィーラが気落ちする理由としては充分だろう。


「それはまあ。でも昨日食べた可能性とかもあるわけで」

「もしそうだとしても、今日食べない理由にはならないわ」愛梨彩がおもむろに人差し指を上げる。「なにせ本場日本のラーメンは秋葉にいる今しか食べられないんだから」


 名探偵九条愛梨彩は誇るように推理を述べる。

 そういえばフィーラは北欧出身だった。ラーメンが好きだけど、母国ではなかなか食べられない。ならば日本にいるうちに食べ尽くせばいいという考えか。確かにその理屈なら納得がいく。


「いなかったとしても店主や店員に尋ねれば手がかりが掴めるかもしれない。銀髪のスウェーデン人なんて彼女くらしかいないから」

「なるほどな」


 流石は旧知の仲だ。少ない手がかりから最もらしい推理をしてみせる。となるとラーメン屋に聴きこみ調査となるわけだが——


「ところで太刀川くん、お腹は減ってる?」

「へ?」


 昼はまだ食べてなかったから腹は減っているが……なんだろう、すごく嫌な予感がする。常軌を逸したエキセントリックな提案が彼女の口から出てきそうな気がする。


「ラーメン屋に入って食べずに出ていくわけにもいかないでしょ。さ、いくわよ?」

「え、ちょっと!? 見つけるまで食べ歩くつもりか!? おい!!」


 愛梨彩が僕の手首をぎっちりと掴み、先を歩いていく。反論虚しく、彼女はノリノリでラーメン屋へと連行していく。


 ——この魔女、ひょっとしてラーメン大好きなんじゃないだろうか?


 そんな疑念が脳裏を過ぎった。

 かくして僕たちのラーメン屋巡りデート——もといラーメン屋聴きこみ調査がスタートする。


続きはカクヨム(https://kakuyomu.jp/works/1177354054887291624)の方で先行して掲載されております。

興味のある方は是非そちらでも読んでみてください。

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