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ゼロの魔女騎士《ウィッチナイト》  作者: 鴨志田千紘
第3章 学園の魔女
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傷ついた帰還者

続きはカクヨム(https://kakuyomu.jp/works/1177354054887291624)の方で先行して掲載されております。

興味のある方は是非そちらでも読んでみてください。

感想、レビューなどもお待ちしております!

 慌ただしく屋敷の中へと駆けこみ、中を見渡す。内装にこれといった傷や争った形跡はない。


 ——まさか外か?


 と思った矢先、声が聞こえた。


「お帰り二人とも。睦月は無事だよ」


 一階の部屋の扉が開き、中からブルームが現れる。その後ろには桐生さんの姿が。


「戦闘はなかったようだけど……ソーマは襲撃してこなかったの?」

「いや、どうもおしゃべりをしにきただけだったようだ。私がきたらすぐに帰っていったよ」


 ブルームが肩を竦めてみせた。


「なるほど。私たちにしたのと同じようにまずは勧誘からってことね」


 そう言って愛梨彩はふうと息を吐いた。ようやく彼女も警戒を解いたようだ。

「ともかく無事でよかった……」


 桐生さんは魔導教会の組織の概要と彼らの野望について話を聞いてやり過ごした……教会の誘いには乗らなかった。そこでタイミングよくブルームがきてくれたわけか。僕はホッと胸を撫で下ろした。


「フィーラと勝代くんは? もう帰ってきているんでしょう?」

「いや……まだ帰ってきてないよ」

「え……? そう……あの二人なら心配はないのだけど」


 愛梨彩の顔は曇っていた。口では心配してないと言っても、やはり気になっているようだ。

 僕もあの二人がやられるとは思ってないが、僕たちより戻りが遅いのは気がかりだ。フィーラなら綾芽をテキトーにあしらって退避すると思うし。

 そう思案している最中、後ろの玄関扉が開く音がした。振り向いて見ると——そこには満身創痍の緋色とフィーラが。


「緋色!」

「フィーラ!」


 フィーラに肩を貸していた緋色がその場で倒れこむ。走り寄った僕と愛梨彩は間一髪のところで二人を抱きとめた。


「ごめん、アリサ。アヤメに……負けたのだわ」

「勝ちに代わるヒーローがこのザマだ……はは、笑えねーわ」


 僕たちは言葉を失った。

 緋色とフィーラがアヤメに負けた? あのいつも自信満々な二人が? 綾芽の力はこの数週間のうちに増したって言うのか?

 我が身に起きたことのように衝撃を受け、頭が真っ白なる。


「なにをしているんだ愛梨彩、黎! 二人に早く手当を!」


 ブルームの一声で我に帰った。そうだ、二人の手当をしなくちゃ。


「ここは私に任せて。一時凌ぎにしかならないけど、復元魔法を使うわ」

「わ、わかった」


 僕はただ呆然とするしかなかった。

 城戸教会攻略戦は終了した。得るものもあれば失うものもあった。緋色とフィーラの敗北……そして綾芽の脅威。

 手放しでは喜べない状況……僕は拳を強く握り締めることしかできなかった。


続きはカクヨム(https://kakuyomu.jp/works/1177354054887291624)の方で先行して掲載されております。

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