表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/27

ともに滅びる夢を見る(300字SS)

 ――持っているだけで、不幸になる。

 そんな私を救ってくれたのは、妖艶な美女。

 吸血鬼を模した私に似た、憂いの瞳の主が、優しく囁く。

「死なぬ私を、苦しませてね。呪われた、美しき同族の人形よ」


 ……それから、百年ばかりが経っただろうか。


 主は、家を焼かれ、同族に裏切られ、人間から杭を打たれた。

 私のせいか、主が望んだゆえか。

 だが、なにがあってもその身体は蘇生し、代わりに他者の死骸を積み上げていく。

「あなたの呪い、期待以上よ。……だから、いつか壊れるまで、もっと不幸を呼び寄せて?」

 生きることに飽きながら、孤独を嫌う、主の言葉。


 ――だから私は、より強い不幸を願う。

 私を認めてくれた主を、自分と共に、失うため。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ