95話、メイドインウェルホルム6
お詫びに長いよ
「なんだ?なぜこちらを睨む?」
ヒガンは少し疑問を持つ
『成る程、加護があの赤髪だと言っている...』
『は?どう言うことだ?〈鑑定〉』
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吉岡 富雄
男
LV98
能力:◼️◼️◼️◼️
・◼️◼️◼️◼️
スキル
<*÷|〆
<*÷|〆
隠蔽
×「€3
=○3♪〆4|々31〆
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鑑定をすると殆どがスキル隠蔽で隠されていた。
「ぐ、」
『隠蔽されていたか...だがスキルの下に何かあると言うことは加護を持っていることはわかった』
すると吉岡が、
『ここで襲うと色々とめんどくさいことがある...ならどこか別の場所で...あそこでいっか』
席を立つ。
『あくまでも襲うのな』
「ではこれから奴隷闘技大会の始まりだぁ!!どんどん賭博してってくれ!!」
一人の男が段に上がって叫ぶ。
「「「「ウオォォォ!!!」」」」
それにつられて観客たちが一斉に叫ぶ。
コトン、コトン、コトン、
一歩一歩ちゃんと歩いてくる。
そして、吉岡が自分の目の前に来た時に、
カッチーン、
「っ!」
『足が動かない?!』
「なっ、」
『や、吉岡の足下が...』
吉岡の足が凍っていたのだ。
「それがお前の能力か...」
『しまった...だが俺の能力の準備が整えば強いんだが...』
「..........」
もちろんヒガンの能力ではないので黙る...。
「...ちょっといいです?」
声のする方をヒガンと吉岡がみると...。
青髪青目の女が立っていた。
『残念ながらヒガンさんあなたの敵です』
『こいつ...どっかで見たことがあるな』
それもそのはず、相手は一度戦ったことのある敵、
「おい、テメェはどっちの味方だ」
『まさかあいつの手下か?』
吉岡が疑いの目を向けるが、
「いえ、どちらかと言うとあなたの味方です」
『まぁ、完璧にあなたの味方なのですがね』
そう、吉岡に言う。
「そうか...ならなぜ俺の足を凍らせた?」
『味方ならそんな行為はしない筈...』
「私もこの人と戦いたいですからね」
『俺が殺すからだ』
そう言って二人でこちらに殺気を向けてくる。
そして自分は、
闘技場の出口の方を向き歩き出す。
「なっ、逃げるのか?!」
「なんのつもりだ?」
自分は振り返ってこう言う、
「ここで戦うつもりか?」
そう言うと二人とも押し黙ってついてくる。
少し大きめの川が流れる付近に来た時に...。
『ここで不意打ちで心臓を一突きだ!』
『斜め前にジャンプして避けようか...』
ヒュッ!
サッ、
「チッ、無理か」
『予想外だ、先読みスキルでも持ってんじゃねぇーの?』
「じゃあ始めようか」
『〈精神支配〉、隣にいる吉岡と戦え』
隣にいた氷女が一瞬動きだ止まり、吉岡の方へと向く、
氷女の足下から氷柱が生えて吉岡を襲う。
が、
いきなり氷柱が、氷女の意思に背いて曲がり氷女自身に当たる。
「なっ、ぐ ぅ」
バタン、
『ま、まずい、何かが不味い、早くここから離れなくては!〈光線加速〉弱!』
ビューン!
ヒガンは川の近くの地面に足をつける。
それと同時にこちらにものすごい勢いで走ってくる吉岡、
『なんなんだ?さっきの芸当は...物質操作系?万物操作系?異能操作?因果操作?なんなんだ?!』
ヒガンの答えの一つが的を得ているのだが気づかない。
そして、吉岡がヒガンとの距離5mの所で...
『操作されない奴...そうだ!くらえ!〈記憶消去〉!』
そして相手は、
『能力、〈能力反転〉、』
「え?」
目の前が一瞬真っ暗になる。
「ゔ!ぐ!」
ぴろん、
【能力〈精神防御〉を自動発動します】
【防御中...防御中...防御中...防御中...失敗しました】
【再度 防御中...防御中...防御中...防御中...防御中...防御中...防御中...防御中...防御中...失敗しました】
【一ヶ月後に再挑戦します】
ぴろん、
「ぅ、あ、」
能力で騙していた見た目が元に戻る。
「ん、子供か」
そのまま川に落ちる。
ザブンっ
そこは少し浅いところ
『テンプレだったらこのまま助かるノリがあるな...なら』
ナイフを手に持って投げる、
そのナイフは吸い込まれるようにヒガンに向かって飛び、左目に刺さる。
「っゔ、ぁぁぁぁぁぁぁ!!め!めぇぇ!」
「ッぷ、あはははは!!羊みたいだ!」
「ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「こんなもんかな?」
そう言ってこの場から去る吉岡、
一方ヒガン...ヒガンだった者は、
「うぅ!ぐ、ぁああ!!」
目を刺されてなお、川を目指す。
『な、何かあるはずなんだ、頑張れば、川に入れば、また、何かあるんだぁ!!』
そう言って体を必死に動かして川の濁流に入り組む、
そして体が流されるのを感じたら達成感で気を失った。
〜次回予告〜
「 96話、自分の名前 」
川の近くの小さな村
次回もお楽しみに、
章タイトルと、サブタイトルが入れ替わってました。
すみません。