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狂気の沙汰じゃない!  作者: カリントウ
鉱山街ウェルホルムの悲劇
88/165

88話、ドワーフの少年


ダッダッダッ!


ドワーフの男を人工魔物キメラが追いかけている。


「はぁ、はぁ、はぁ、」


ギャャャガガガががが!!!


「うっ!まだ追って来てやがる...せめてこいつだけでも...」


ダッダッダッ、


ドワーフの男がそう呟いて、抱きかかえてるドワーフの少年...息子を見る。


「俺の能力はまだクールタイムが終わってねぇ!せめてそれさえ終わってくれれば完璧に逃げられるのだが...」


グゴゴォォォォォ!!!


「ちっ!クソッタレが!あと5秒なんだよ!!」


ドワーフの男は疲れた身体に鞭を打ち、また走り出す。


「4...3...2...1...0!!」


ぃぃぃぁぁぁぁぁぁ!!!!


「ふふっ、残念だったな!」

『ここは奴を倒すか?いや、それで倒せなかったら元も子もない、ここはやはり...逃げるためのもの!〈魔具錬成マギ・スミス〉!転移装置!』


パァァァ〜ン!


右手が銀色に輝く。


ドワーフの男の右手の中には1つの質素で飾りも何もない指輪が握られていた。


「こういう時に限って!ランクBかよ!!効果は...一人を指定場所に転移、チャージ時間30秒...ちっ!クソッタレ!!!」


男は、徐に指輪を抱えている息子につけると、


「ウェルホルムのハーブリー孤児院に転移!!」


ビガァァーン!


指輪が光り始める。


「すまんな、" シューリ "お前を一人にしちまって、ちなみにお前の名前は勇者の国の言葉で修復を意味するらしいぜ...それじゃあな、あばよ!元気で生きろよ!」


ドワーフは息子を川に投げ入れ、


「ふぅ、じゃあやってやろうぜ、〈魔具錬成スミス〉、めっちゃくちゃ強くて、誰でも簡単に出来る遠距離武器...」


ゴゴォォォォ、


右手が虹色に光る。


その手には、やけに近未来的なデザインの銃が握られていた。


「ふふっ、こんな時に限ってランクSかよ...効果は...磁力で磁力のあるものを高速射出する、撃ってから15分の冷却が必要...なんだよ、外れ武器か?ランクSの癖に...」


ピギャァァァァァァァ!!!


「オラッ!かかって来いよ...」




♢♦︎♢♦︎




ジュゥゥゥ、


ヒガンたちは魚を焼いていた。


「ご主人、これ焼いて食べるものだったんですね...」

『だからあの時、止めようとしたのか』


「まぁ、生でもいけるけど、頭と骨は食べたらさっきみたいな感じになるし」


「そろそろでしょ?ヒガンお姉ちゃん」


「あ、あぁ、そろそろだな...」


ガサガサ...


「「「「「「なっ!」」」」」」


「へ?」


一人、アルトだけが反応出来ずに間抜けな顔をしている。


ピョコッ、


ドワーフの少年が草むらから顔を出している。


「商人さんですぅ?」


「え、えぇ、あぁ、まぁ、商人だけど...」


「......?」


「盗賊に襲われてね〜」


「......!」


『なるほど...流石ご主人、商人と言うと荷物がないのを不思議がられるが盗賊に襲われたと言うことにより商人と言う地位に居ながら、商人として活動できないと言うとこを同時にしかも簡潔にいいまとめる...僕には真似できないな』


『ご主人様、盗賊はどちらかと言うと私たちの方だよね?』


『ほほう、流石は我が主人と言ったところか』


『お魚食べたい』


『...いい、香り』


『アルトとノルはお腹減ってるだけだね』


「なら、どうして街に来ないの?直ぐそこだよ?」


「そ、そうだったのか...あんまりこっちには来てないからな」

『このまま案内して下さい』


「分かった、自分について来て」


「わ、分かった」


『え?お魚は?』


『...マジ...かよ』


『あ、そうだ、最近バリアを張った後に位置を動かせるようになったから...【バリア】!』


ピュンッ、


『そしてこの上に乗っけて...動かす!』


『...おお!...アルトさん...凄い」


『一体男子組は何をやっているのだろうか?』


〜次回予告〜


「 89話、風通しが良いねこれ 」


明日の12をお楽しみに待って居ても良いことがあるかもしれないし、ないかもしれないけどまぁ、頑張れ。

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