86話、チートvsチート集団
『ん?この子達可愛い子が多いな!俺のハーレム第一号たちかな?でも野郎はいらないから捨てて良いな...一番の好みは真ん中の赤髪の子かな?』
『うぇ、気持ち悪い』
「成る程...転生者...いや、転移者かな?」
「なっ、ば、バレているのか」
『俺のチートは能力強奪...よくある無双物の主人公が持っている能力だ...だが1日1回までしか使えない...誰のにするか、〈鑑定〉...って!こいつら俺程じゃないけど相当チートだぞ?なんだよ因果反転って...後、方向操作はアクセラさんの能力じゃないか!ここは...野郎の方向操作か!』
『おい、能力強奪だと?一番ダメなチートじゃないの』
「はぁぁぁ!!」
『くらえ!ノアール!〈能力強奪〉!方向操作を奪え!』
ピカーン、強奪くんが光り始める。
「ねぇ、ノアール、」
「なんですか?」
「いま、あいつの能力でノアールの能力が一時的に使えなくなってるだから避難お願い」
「...分かりました」
まだ、強奪くんは光っている。
「もう今の間に攻撃するよ!アリス!補助お願い」
「分かった、ご主人様」
「はぁ!〈固定砲台〉!」
バンッ!
空中に4つの赤色の光の玉が浮かぶ。
『〈複数光線〉!』
ビュゥーン!!
光線の弾幕が強奪くんを囲む。
「ふふっ、〈方向変更〉!」
『相手の方向に向け!』
カッ!
ビームが全てヒガンの方向を向く。
「あの能力は!」
『これは避けられる...だがベクトルを操作できるならあれ以外方法がない!なら!』
ヒガンは両手を広げて...
『敢えて当たる!』
ビュゥーン!!
「ぐ、...ぅ、ゔ!ぁぁぁぁ!!」
「ご主人様!直す!」
「アリス、攻撃...しつ...つ回復...をしろ」
「そ、それは...」
『どういう事?攻撃をしつつ回復?私の能力はそこまで多分できない、なに?何なの?わからない...分からない!......そ、そうだ!こういうことか!〈因果反転〉!』
『なっ、避けないとは...ハーレムが、で、ででも回復役がいるみたいだし...』
『相手の状態とご主人様の状態を!』
『やはりやり過ぎだ、せめて掠る程度の攻撃にしておけば...うぅ気持ち悪い、吐き気がする』
『反転!!』
シュワン!
と、ヒガンの傷が一瞬で治る。
それと同時に強奪くんに
先程までのヒガンと全く同じ傷が一瞬で付いた。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!痛い!!」
「ふぅ〜、君がそこまでまだ能力を奪ってなくて助かったよ」
「へ?能力を奪うですか?ご主人?」
「ぁぁぁぁ!!」
「あぁ、この少年の能力がそうだ、多分こいつが死んだらノアールの能力ももとの持ち主に戻るだろう」
「そんな能力が存在したのか...」
「うぅ、ぁぁ、ぁぁぁ!ぜっがく!いぜかいに!ぎだのに!いぜがい!いちにちめでぇ!!」
「はぁーそれにしてもうるさいですねヒガン姉ェ」
「本当、喚き散らしちゃって、しかも撒き散らしてるし」
「流石の我も思うのだが呆気なさすぎじゃないか?」
「能力強奪だからねぇ〜あまり能力者と出会わなかったんでしょう?それか、その能力を得たのが最近とか、あとその口調やめたら?」
「お、ご主人、能力が戻ってきました」
「そっか、テキトーに商人を殺して進もっか」
「賛成」
その同時刻、天界で泣き喚く少年を慰める女神が居たり居なかったり。
〜次回予告〜
「 87話、SAKANA 」