74話、日常の様な非日常9
寝てた。
「なっ、」
ヒュンッ、
グサッ、
「ごぉぁ!」
弓青年が脊髄反射的に放った矢がヒガンの右肩に当たる。
『心が、読めなかった、』
「ぐぅ、...」
ヒガンは蹌踉めきながら後ろに3歩ほど後ろに下がる。
『こ、こう言う時は...そういえば最近してなかったな、〈鑑定〉』
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ヒガン・スティクス 【本名:ローズ・エルュウ】
女
LV 79
能力:精神介入
・精神支配
・精神把握 【Power up】
・精神複製
・精神過剰暴走 【Power up】
・記憶消去
・精神防御
・精神凍結 【NEW】
《奥義》
・身体強奪
能力:赤色光線
・通常光線
・複数光線
・極太光線
・固定砲台 【Power up】
《奥義》
・極太複数光線
スキル
・鑑定
・アイテムボックス
・隠蔽
・潜伏
・暗殺
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『精神凍結を詳しく〈鑑定〉』
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精神凍結
この能力は簡単に言えば相手を一時的に気絶させることができる。
大体10分程気絶している。
射程距離は5m
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『なるほど...ここにうってつけかな?』
「ぐ、次は外さない!」
ヒュンッ、
「なっ、」
『やばっ、鑑定結果をじっと見過ぎた!』
『敢えて外して!』
ビュフォ!
ヒガンの右頬を掠め、襟足を大きくなびかせながら突き抜ける。
「危なっ!」
『はっ?今のは普通に当たるだろ?』
『ここで!能力!〈髪毛操作〉!』
ビュッ!
弓青年の頭の上から生えていたアホ毛が高速で伸びて弓青年がわざと外した矢に巻きつき、引き寄せてきた。
『これで奴の背中に一撃を...』
『やはりここは静かに行こう、〈一部記憶消去〉、私がここに来て、戦った時の記憶を消す、〈精神凍結〉、』
「うぁ、」
バタンッ、
「やはり使えたか...」
『多分レベルが上がっていることに気づかず、その技だと思って発動していたからパワーアップしている技を使えなかった、なら、その技がパワーアップ前と考えれば、パワーアップ前の技を使える。多分、記憶消去じゃ、記憶が全部消えてしまいそうだしね』
「よし、このまま潜入だ!」
タッタッタッ、
♦︎♢♦︎♢
〜???視点〜
とある、豪華な部屋、無表情で本を読み続けている男と、一枚の布を前に垂らしているだけのほぼ裸の女がいた。
「ふふっ、あなたぁ、門番が使用人の2人を殺したそうですわぁ」
ペラッ
「そうか、ならその門番は処刑だ、」
「ふふっ、そうですかぁ?」
ペラッ
「あぁ、そんな奴に守られていると考えると気分が悪い」
「そうですねぇ〜、その冷酷さ、さすがですわぁ」
「........」
ペラッ
「ですが〜、いくつか不可解なところがあるのですわぁ」
クシャ、
「......なんだ?」
「本人、その時操られていたそうですわぁ〜」
ペラッ
「....と、なると支配系の能力者がここに攻めて来ていると?」
「そんな感じだと思いますわぁ〜」
ペラッ
「なら、兵士の巡回を強化しろ、」
「それだけで...いや、分かりましたわぁ」
ペラッ
コツン、コツン、
痴女は扉をあけて、
「それでは、行って来ますわぁ、あ・な・た♡」
「.....早く行け」
ペラッ
「もぅ、冷たいんですのね、でもそこが...」
「........」
「分かりました、」
ペラッ
痴女は扉を閉め、廊下に出て行った。
「.....」
ペラッ
その部屋には、本をめくる音が響き続けた。
〜次回(以下略)〜
「 75話、日常の様な非日常10 」
明日の(以下略)