67話、日常の様な非日常2
「私の勝ち!」
煙が晴れる...。
「ごほ、ごほ、い、いつの間に爆発を...俺の支配下から外したのに...」
『まさかとは思うが俺の爆破泡玉を操作して爆発させたのか?そうだとしたら...どんな能力だ?』
「今のを耐えるの?!」
『今のを耐えるか...やはり相手の攻撃を利用するのはダメだな...だとしたら...』
「これは、能力を使わない方がいい!」
バッ!
ここでシャボン玉男が殴りかかってくる。
「っ!」
『これは意外な選択をしてきたな、〈精神支配〉、殴れない!』
ふっ、ピタッ!
シャボン玉男の拳がヒガンの目の前で止まる。
「なっ!うぐぐぐ...」
シャボン玉男は力を込めて殴ろうとしているが全くもって拳は動かない。
「ほっ!」
ドスッ、
「ゴバァ!」
お腹に1発痛々しいのがモロに入る。
「うぅ...」
シャボン玉男が後ろに2歩ほど下がる。
『〈精神支配〉、う、動かないで』
ピタッ、
「う、動けない!」
『うぅ、け、けっこう負担が大きい...結構きつい、心も読めない...』
「うっ、」
一瞬立ち止まる。
「うおぉぉぉ!!」
『な、何をする気だ?!』
するとカラフルなシャボン玉が大量に出てくる。
『〈奥義〉を撃ってきやがった?!』
『これで終わりダァァァ!!』
『良し!大体、あと一回使っても大丈夫なくらいまで回復完了!〈精神支配〉!』
視界が一瞬暗転して、自分の姿が見える。
そしてシャボン玉の群れに突っ込む!
バァァァーン!!
爆破泡玉が爆発する音が聞こえる。
体が吹っ飛ばされる。
またここで視界が一瞬暗転して元の自分に戻る。
勝ったのは、
勿論ヒガンだ。
しかし戻るとものすごい目眩に襲われてヒガンも倒れる。
「ご主人様!直します!」
「いや、アリスちゃん、大丈夫だ」
意識が覚醒する。
「勝負は?私の負け?」
「いいえ、ご主人、引き分けです」
ヒガンが起き上がりあたりを見ると倒れているシャボン玉男がいた。
ワーー!、ワーー!、
「まじかよ、あの子勝っちまったよ」
「つーか、相手を一瞬止めたり、相手の能力を暴発させたりすごなあの子」
「俺、あの子に挑んでみるよ」
「はぁ?無理に決まってんだろw」
「そうかな?ははは!」
「ん?引き分けじゃ?」
「ヒガンさん、決闘は引き分けは無いのです、最後に立った人の勝ちです」
「成る程...って事は」
「えぇ、ご主人様の勝ちです」
ワーー!、ワーー!、
その時、近くの木の影にいる人が、
「...俺に魔法のことを教えてくれた人...強い!あの人にもう一回くらい勝利の秘訣とか戦い方とかを教えて貰えば父さんや兄貴を見返せるかも!」
と、呟く少年がいた。
〜次回予告〜
「 68話、日常の様な非日常3 」
明日の12時に投稿〔予定〕←ここ大事