62話、フェルト家の人々
「はぁ、それにしても宿屋がないな...」
「えぇ、そうですね」
そのまま歩いていると、広場に人が集まっていた。
「ん?何かやっているみたいですよ?言ってみましょうよご主人、」
「そうだね...」
ガヤガヤ、
「右手、1位挑戦者!女子、ルナ・ダークネス!」
「頑張れ!」「負けるな!」「俺の財布のためにも」
「左手、1位保持者!男子、オムソン・フェルト!」
「今回も勝って〜!」「頑張れ!」
「おじさん、これ何してるの?」
「ん?もしかして嬢ちゃん、旅人かい?」
「えぇ、まぁ、ここに来たのは初めてですが...」
「あぁそれなら仕方がないな、これは決闘と言ってロストウェイント内で、強さを競い合うんだ!それで今はここ、東地区1位の人に挑戦して、今その戦いが始まるんだ」
「なるほど...だからこんな盛り上がりなのか」
「見てみるかい?凄いよ、俺みたいな商人とは別次元だよ?」
「うん、見てみようか」
『この街の戦闘力がどのぐらいか調べるためにもね』
「では!決闘を開始します!5.....4.....3....2....1....0!!はじめぇ!!」
「「能力発動!!」」
「〈電気泡玉〉!」 「〈混沌武具〉ハルバード!」
男の子からは電気が走っている小さなシャボン玉が30個ほど出てくる。
女の子は真っ黒いハルバードを持っていた。
『名前的にはまぁ、あってるんだが...普通逆じゃないか?〈鑑定〉』
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ルナ・ダークネス
女
LV 25 【MAX】
能力:漆黒ノ痣 【MAX】
・痣移動盾
・混沌武具
・黒ノ神槍
・堕タ聖剣
・瘴気濃度上昇
《奥義》
・堕天使化
・終ノ世界
スキル
・厨二病《2》
・身体強化
・闇属性魔法
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『ちゅ、厨二病...《2》...しかも能力超強くね?ちなみに男の子の方は?〈鑑定〉』
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オムソン・フェルト
男
LV 30
能力:虹色泡玉 【MAX】
・電気泡玉
・火炎泡玉
・竜巻泡玉
・爆破泡玉
・重力泡玉
《奥義》
・適当泡玉
スキル
なし
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『ん?適当泡玉を詳しく〈鑑定〉』
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奥義以外の泡玉をランダムに35発連射する。
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『短い!けど分かりやすいな...』
厨二病が、電気泡玉を能力で作ったハルバードで切る。
バチッ!!
「っ!?」
「ふっ、このシャボン玉を切っても発動するんだよ?覚えておいてね?」
「チッ、メンドクサ...【シャドーバインド】」
相手の男の子の影が動き、男の子の足に絡みつく。
「なっ、く、クソ!」
「いま!〈堕タ聖剣〉!!」
厨二病の手元にまるで引き込まれてしまいそうな色をした剣があった。
「うぉぉぉ!!」
「チッ、温存したかったが...《奥義》、〈適当泡玉〉!」
ポポポポッ!!
赤、黄、緑、青、色々な色をしたシャボン玉が厨二病の行き先に弾幕を作る。
「これで突っ込ませていただきますね〈痣移動盾〉!」
厨二病の正面に黒く、大きな盾が出来る。
そして、その盾を使って突っ込む.....
.....事は出来なかった。
適当泡玉で撃たれたシャボン玉の中に、重力泡玉...触れたものの重さを4倍にすると言う結構強いシャボン玉が紛れ込んでいたのだ。
厨二病が出している痣移動盾は地面に突き刺さり、3分の1ほど埋まる。
もちろんそうなると、痣移動盾を解除せざる負えない。
「ふっ、予想通り!!〈爆破泡玉〉!!」
本物のシャボン玉のようなスピードで厨二病に向かう。
その時、
「ふぅ〜、」
爆破泡玉に息を吹きかけ、厨二病の顔面の30cmほど前に行ったところで...
爆発した。
〜次回予告〜
「 63話、厨二病乙 」
明日の十二時に投稿してるはず、
次回も楽しみに〜