58話、アリスとノアール+α14
「〈方向変更〉、、1、、8、、0°、、!」
ナイフがそのままの勢いで跳ね返る。
しかし、跳ね返したのだが3本のナイフが上、下、真ん中、と三方向に分かれ、ノアールの前、後ろ、左、に狙いを定めながら飛ぶ。
「こ、、れ、、な、、ら、、流、、石、、に、、跳、、ね、、返、、し、、難、、い、、は、、ず!」
「〈方向変更〉、、90°、、90°、、180°、、!」
カーン、
ナイフが床、天井、壁に刺さる。
精神暴走の制限時間が終わる。
「なるほど、跳ね返す角度を一つ一つで変えられるのですか...しかし、体力消耗が激しそうだ!」
そう言いながらまた、3本のナイフを右手に取り出す。
「ねぇ、メイドさん、」
「ん?何でしょう?」
「何故、6本もナイフを持っていたのに3本しか投げなかったの?」
「...........」
『チッ!気づかれたか?』
「と言うことは、3本じゃないとダメな理由があるはず、例えて言うなら.....速度が落ちる、精密な操作ができなくなる、自分に負担がかかる、の、どれかだよね?」
「チッ!」
『全部当たってるか....メンドクセェ!』
" 両手に "ナイフを3本ずつ持って思いっきり投げる。
「っ!」
『やべ!ちょっとやりすぎた?』
6本同時に投げて来る。
しかし...
「増えているはずなのに全くさっきと同じぐらいの操作性だ!」
「どうだ!」
『まぁ、一緒に操作してるからそんなに変わんないんだけどね』
「ん?いきなり操作力が落ちたぞ?」
「何故だ?」
『ここは戦っているふりをして敢えて後ろの金髪を狙う!』
※金髪=アリス
「っ!アリス!避けろ!」
「なっ!」
『い、いきなり言われても!』
『な、何故バレた!』
『さ、さすがご主人、心を読んだんですね!』
アリスが前にジャンプする。
だが、
「こうなったら!これだ!」
カン、カンカカン、
6本のうち5本が落ちる。
そして、
ギュィィィ〜!!
ナイフが高速に縦回転を始める。
「ぐ、そ、それがどうした〈方向変更〉!180°!」
しかし、上に飛んで行く。
「ふ、引っかかったな!回転中だ!ナイフが下に向いている時にその能力を使われたから上に行ったんだ!」
『解説ありがとうございます。これで読者さんがわかりやすいです』
ナイフが上に行き、すぐにアリスの方へ向きなおして凄い勢いで突き刺さ___
__る。
「ゴフッ、」
アリスの"左胸を突き抜け、貫通する。
カンッ、
ナイフが地面に刺さる。
「あ、ぐ、ぁ」
「よ、よくもアリスを!!ご主人!こいつ殺す!」
ノアールが方向加速を使いメイドに突っ込む。
『ぁ、"ザザー"〈矛盾発生〉、"ザザー" 怪我してるは、"ザー、ザザー"していない!』
アリスの怪我が治るも、治ったことはメイドにバレていない。
ノアールが、思いっきり殴る。
当たる。
「グボァ!」
相手の顔面の形が趣味悪くなる。
(分かる人には地味に通じるかな?)
メイドが吹っ飛んで壁にぶつかる。
絵画が落ちる。
ノアールはそのまま、そこに落ちた絵画を拾う。
その絵画を持ったまま後ろを向き5歩ほど歩く。
立ち止まって息を吐く。
「はぁー、」
「ぐ、く、くそ」
メイドが立ち上がろうとする。
それと同時に、
「〈方向加速〉、絵画に...」
絵画がものすごい勢いで動く、それをノアールは、
「〈方向変更〉、90°!」
絵画が床にものすごい勢いで落ちる。
それを、
「〈衝撃収束〉前方!」
ノアールの目の前には、
まるで、ワン・フォー・○ール並みの衝撃波が出てメイドを吹っ飛ばした。
「「?!」」
私とアリスが驚く、
「っな...」
『ここまでとは思わなかった...』
...ノアールも驚く。
貴族の家に大穴を開け、メイドは居なくなっていた。
〜次回予告〜
「 59話、アリスとノアール+α15 」
明日12時投稿...