31話、戦闘!エルフの里1
あの後、走って宿屋に戻りノアールを呼んで幻影結界の前に戻って来た。
「うーむ...幻影結界ですか...」
「あぁ、幻影結界の精神汚染は、簡単に防げるから心配しなくていいよ」
「あ、それなら、僕の魔力で通れる筈ですよ?もともとここに住んでいたので」
「なら、頼もうかな、」
「えぇ!分かりしt...ん?」
ダッダダッダッ!!
「なんだ?」
「............」
『この癖がある走り方...もしや....ソホロ?』
『ソホロ?』
そして目の前にソホロと、ノアールが呼んでいたものが現れる。
「はぁー、はぁー、ざっとこんなもんよ....って、さっきの仲間か!」
「はい?」
「とぼけても無駄だ!」
彼女が何かをつかむ動きをする。
が、そこには何も無い、
「何をするんだ?」
「チッ!時間切れか」
『万物接触は、万能だか制限時間が短いのが短所か、だが!レベルが上がってクールタイムが30秒になったばっかりだ!』
『万物接触?それが奴の能力か?〈鑑定〉』
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ソホロ・エルミス
女
LV 58
能力:万物接触 【MAX】
・万物接触
スキル
・近距離式魔法戦闘術
・投擲
・風属性精霊魔法
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『LV 58?!い、いや、ファンタジーだとエルフの寿命は人間よりもはるかに長い筈...なら納得か?それに万物接触と言う能力も気になる』
「〈万物接触〉!」
「ハッ!マズイ、来るか?」
『まずは...手始めに空気を投げてみよう』
『空気を投げる?』
すると彼女はまたもや虚無を掴み投げる。
『よし!これで顔に当たって一発です!』
『何が...何かマズイ!』
顔の位置をずらす。
すると、
ビュゥーン!!
顔のすぐ横を何かが通るのを感じた。
『.....ゴクリ、』
唾を飲み込む。
『避けられましたか...その様なスキルなら良いですが能力なら...分が悪いですね』
『...空気を飛ばした、いや、投げたと言うことで良いのか?なら、空気を投げる能力?...いや、名前からして普通は触れないものに触れる能力というわけか...』
ザッ!
エルフが足に力を入れてこちらに走り出して来る。
「なっ、」
「これで死んでしまえ!」
ポケットから出したのか、毒々しい木の実を投げてくる。
『あれは、なんだ?!か、〈鑑定〉!』
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スポット・ポイズン・エル・アシッド
この木の実の中にはとてつもない毒が入っていて、触れるだけで毒が漏れ、死に至る。
名前の通り、毒に触れると紫色の斑らが身体中にできて、その部分から腐敗していく。
(森の毒のある木の実について 5P 著 リア・スミル)
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『なっ、この鑑定のいうことがあっているのなら、触るだけで毒が出で死ぬ筈、なのに何故、、考えるのは後だ!』
さっ、
木の実を避ける、すると着弾地点にいたリスらしき動物にあたる。
「っ!」
そのリス(仮)は、一瞬で身体中に紫色の斑点が出来て溶けて無くなってしまった。
『て事はあの木の実は本物って事か...って事は万物接触の能力は普段触れないものに触ることができ、" 触ると自分に傷が付くものに触っても傷が付かない "能力なのか?』
この時、この考えを彼女が聞こえていたらこう答えたであろう、
「ご明察!」
〜次回予告〜
「 32話、戦闘!エルフの里2」
明日の12時投稿、