157話、フリュークバトルロイヤル24
「と、言うよりも...あっけない最後だったな」
「えぇ、あそこで滑ってくれなかったら多分僕ら殺されてますし」
「まぁ、結果オーライだね!」
そう話しながら前を向き、一際大きな扉を開きその先にあった物凄い長い階段を上る。
どうやらこの階段は王の間に続いてゆく階段のようだ。
「...うーん、なんか嫌な予感がするなぁ...」
『邪気眼が疼くと言うか...』
「邪気眼ねぇ...まぁ、結構ルナの感はよく当たるしね、でもそう言うことを言うと...」
「あー、もうだめだ、この階段の途中で戦闘になるパターンだ僕知ってるからね、こう言うのフラグって言うんだよね?」
そんな下らない話をしながら階段を上る。
まだ先は見えてこない。
「...まって?これ同じところをぐるぐるしてない?」
ノアールがどこかで聞いたことあるようなセリフを言う。
「いや、流石にもうアイツは出しゃばってこないでしょ」
そう言いながら私とノアールは路地裏のことを思い出す。
「ん?なんのことだ?以前そんな敵がいたのか?」
だが、その時倒れていたルナはよく分かっていない。
コトン、コトン、
「うーん...あっ、見えた見えた!アレがゴールだ!」
ノアールが待ちきれず走って階段を登り始める。
「ちょ、ノアール?...っ!?その扉に触れるな!」
『邪気眼がそこにトラップがあると告げているッ!?』
ピタッ...
「っ...!」
ノアールが扉に触るスレスレで止まり、後ろに一歩下がる。
止まったノアールのすぐ側に私とルナの2人も到着する。
「ルナ、ここがどんなトラップか分かる?」
「いや...そこまでは...いや?待てよ?分かった、この扉自体にトラップは無い、だが...向こう側に何かあるんだこれは」
「...ゴクリッ」
ノアールが唾を飲み込む。
「良いでしょう、僕が開けます...もし何か飛んできても跳ね返せますし...」
ガシッ、
扉のドアノブを握る。
ガチャッ!
捻る。
ギィィィ...
扉を徐々に開けて行き、3人で頭だけ出して中の部屋を覗く。
「「「.........」」」
その先には何も無い、
ただ、誰も座っていない玉座が1つ奥の方に佇んでいた。
その玉座までの道のりには赤いカーペットが敷かれており、カーペットの両脇には騎士の鎧が飾られている。
「多分その扉から出た瞬間の床が抜ける...感圧式だとおもうから何か適当なものを...」
「...オリャッ!」
『〈方向加速〉!!付与、床!真下に!』
ドォォォーーン!!
ドォォーーン!
どぉぉーん!
ドサッ、
音が反響して何回も聞こえてくる。
「...今のすごく深いよね?」
「えぇ...落ちたら一たまりもなさそう」
「ですね...」
出来上がった穴を飛び越えて私とノアールとルナは玉座の間に入る。
「待っていましたよ...」
「「「っ!?」」」
〜次回予告〜
「 158話、タイムトラベラー1 」
明日に投稿したいな...