155話、フリュークバトルロイヤル22
あれ?なんか予定にない行動をキャラたちがとっているぞ?
「...たまに最初から本気を出さない馬鹿がいるらしいが...そんな会話を見せられたところで手加減はしないし最初から本気で行くぞ?」
「...えぇ、大丈夫です、本気の貴方も倒しますから」
そう言い終わった直前に相手が思いっきり走ってくる。
「っ...」
『集中、相手の心を読むことに集中するんだ...』
『あと2歩歩いたら殴ってインクを...』
タッ、タッ、
『来るッ!!』
バッ、
相手のパンチを間一髪で避ける。
『チッ、避けられるか...ならインクを...』
バッ、
相手が緑色のインクを飛ばして来る。
「危ないッ!!」
『〈黒痣ノ盾〉!横に長くッ!!』
ビチャ、
「っ!?!?」
真っ黒く細長い盾で相手のインク弾を防ぐと緑色のインクはその場で蒸発してしまった。
「...まさか」
なぜか相手は物凄く驚いている。
「...何で消えた?」
当の本人はよく分かっていないようだ。
「く、クソッ!」
『あ、赤色のインクを放射線状に大量射出!!』
「ノアール!!」
そう叫ぶとめんどくさそうに、
「はいはい、跳ね返しですね〜」
相手が大量の赤色インクを噴水のように噴射して来る。
パァンッ!!
いきなり目の前のインクが跳ね返ったにもかかわらず、冷静に相手は避ける。
「ん?これを初見で避けるか...」
「このぐらいなら少しのヒントでいける」
そう相手が言うとノアールは先ほど行った台詞を思い出す。
「...あれだけで、か」
「そうだ、そのぐらいやれないとこの仕事は務まらないからなっ!!」
思いっきり相手が地面を蹴ると、そこに少しのヒビが入る。
「これからどうなるかはお楽しみだ...」
『正直灰色は止まる、以外にも連鎖、と言う性質を持っていてだな?最初の灰色が止まっているから全て止まるのだが、その1つに俺がヒビを入れることでそのヒビが連鎖していくのだ...』
『なるほどね...でも城は大丈夫なわけ?』
『たとえ壊したとしても王女がいるから安心だ...』
そんなやりとり(?)をしているとノアールが何かに気づく。
「ご主人!なんかあのヒビ...どんどん大きくなってません?それも物凄い速さで...」
「あぁ、だから今その対策を考えているわけなんだが、簡単な事だった、」
「そ、それはなんです?ヒガン?」
「全部壊される前にぶっ殺せば良いんじゃないの?」
「そうですね!」
「えぇ...全然カッコよくない」
パンッ、
飛んできた水色のインクをサッと、体を傾けて避ける。
「チッ、外れるか...ならっ!」
『ランダムに連射!!』
スパパパパッ、
「ノアール、30°ぐらいの曲げ方で全ての玉を弾きつつ前に進むよ?」
「わ、分かりました...」
私達はノアールを先頭に一列で前に進み始める。
「これなら...意外と持つだろ?」
「まぁ、余裕は結構ありますけど...」
「...私は最後尾で何をすれば良いんだ?」
そうルナが質問をするとノアールは、
「...見張り?」
「なんだその私に似合わない役職は!」
「はぁ、とりあえず前に進んでくれる?」
そう言って私達はインクの川を2つに割りながら前に歩き出した。
〜次回予告〜
「156話、フリュークバトルロイヤル23 」
明日に投稿できるかな...?