149話、フリュークバトルロイヤル16
『〈透明物質〉、私の背後に針山があるイメージ!!これで...』
パッ、と私の背後に転移してくる。
しかし、
「っ!?」
『何か不味い!〈背後ノ霊〉!あの紺色の女の子の背後!』
パッ、
また転移して避けられる。
『ちっ!なんだよ、全員読みが鋭すぎる...』
「ルナっ!」
「えっ?うわっ!」
ルナの背後に転移して来たラインハルトは剣を両手に持ち、左上から右下へ思いっきり振り下ろす。
もちろんルナは前にジャンプする感じで避けるが、
思いっきり振り下ろした剣の軌道に黒い、まるで星空のような見た目の何かが出来ていた。
「っ!?何ですかそれは!」
『なにあれ...超かっこいい!!私も使いたい!!』
『えぇ...まぁ、かっこいいことは認めるけどさ』
「ふふふっ、俺は馬鹿じゃないからこの正体は教えないが、もし正解を答えられたらその時は言ってやろう《それは不正解だ》ってな...」
『まぁ、よく分かんないけど何処かの空間に
繋がっているらしく、刃の部分に当たると
その空間に転移されるって言う構造だっけか...
これは答えられんでしょ、見つけたとしても対処法ないし』
『わー、この能力便利〜ってかそれ普通に能力だよね?』
「...分からんっ!」
『だけどそこがカッコいい!欲しい!!』
ガッ!
ルナが突っ込み、
『〈堕タ聖剣〉!!』
右手に真っ黒い剣を出現させる。
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
『よこせぇぇぇぇ!!!』
右手を天高く上げ、思いっきりジャンプして振り下ろす。
『あれ絶対動き読まれるでしょ...』
ノアールの心の声が聞こえる。
「ふっ、動きが単調すぎるよっ!」
『〈背後ノ霊〉!!目の前の女の子の背後へ!!』
パッ、
ラインハルトがルナの視界から一瞬にして消える。
「はっ!そのぐらい...予想できる動きなんですよっ!!」
『〈黒痣ノ盾〉!!』
ルナは空中でバク転の様な動きをして、背後に転移して来たラインハルトの剣を受け止める。
カンッ!
火花が散る。
「なっ、」
『しまった!魔力を流し込んでおけば!』
空中で衝撃を受けたことによりバランスが崩れる。
『成る程...あの転移斬 (自分で付けた)は魔力を流し込むことで使えるのか...』
すると左手から出していた盾を消し、右手に持っている剣をラインハルトに向けて突き出す。
しかし、ルナも少なからず衝撃を受けていたので地味に届かない。
『これなら!〈背後ノ霊〉!目の前の女の子!!』
パッ、
「っ!?不味っ!?」
『この体勢じゃ避けられない!?』
ルナの今の体制は両手両足を上にあげ、背中から落ちている。
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
ラインハルトが雄叫びを上げる。
だが、
『っ!〈透明物質〉!巻きつくイメージ!!』
『〈方向変更〉、270°!』
ルナが壁に当たって跳ね返ったかのように背後に戻り、いきなりラインハルトが苦しみ始める。
「はぁー、ここに居るのはルナだけでは無いんですよ?」
「1人で戦うな1人で...」
「「私(僕)達にもサポートさせてくださいね...」」
〜次回予告〜
「 150話、フリュークバトルロイヤル17 」
流石に休日だから明日に投稿できるでしょう、
これ書いてるの土曜日だし...