146話、フリュークバトルロイヤル13
*呪、毎日投稿失敗
目の前に茶髪の少年が立っていたのだ。
それも、前髪が目に完全にかかって見えないぐらい長い子だった。
「...ふふっ、」
「チッ!テメェか!」
ノアールが怒鳴り、走って近づく。
「ふふふっ、無理だよ」
バフゥ〜!!
前から物凄い風が吹いて来る。
だが、流石に体を持っていかれるぐらいの強さでは無い。
しかし、路地裏のゴミが目に入って2人は目を瞑る。
「うぅ...、クソが!」
ノアールが目を2、3回目掻いてから開くと、
また同じ場所に戻っていた。
「ふふふっ、無理だよ?ここから君達は絶対に出ることはできない」
茶髪の少年がまるで悪魔の囁きのような感じに言って来る。
「クソッ!」
『〈方向加速〉!付与、右腕!!』
そう叫びながら右腕を物凄い勢いで少年に向かって振る。
「危なっ!!」
バァァーン!!
思いっきり路地裏の壁がぶっ壊れる。
それにノアールの右手は血だらけになっている。
「...まぁ、で、出ることはできないからね、それじゃあ〜」
「っ!」
『〈透明物質〉!!あいつを15本の触手で追いかけて締めつけるイメージ!!』
パシュゥ!
「っ!?なにっ!?」
「良し!」
「ナイスです!ご主人!!」
グググッ...
「うっ...ぐっぅぅぅ...なんで浮いているの?」
少年は苦しそうに目を細めている。
「おい!お前の能力を解除しろ!!あぁ!?」
「ひっ...」
『な、何このダークエルフ?色々とダーク!』
『色々とダーク?まぁ、なんかすぐキレるけどね...』
「わ、分かりましたぁ〜解除しますからぁ!」
『そ、そうだ、この能力を暴走させて僕だけ逃げれば僕のこの地味な能力でも殺せるんじゃ...そ、そうだ!そうしよう!』
顔や声では怯えているが、心ではどうやら私たちを殺す方法を考えているようだ。
「ねぇねぇ、まさかとは思うけど...」
「は、はい、なんでしょう...?」
『ん?なんだ?後もう少しで暴走させられると言う時に話しかけてこないで...』
「能力を暴走させて自分だけ逃げようとしてないよね?」
ビクッ!
「え、えぇ?そんな訳...」
「ご主人は心を読めるんだ、ご主人が言ったと言うことはそう思ったんだな?あぁ!?」
『う、うそ!そんな能力が...これは本当に能力を解除しないと...〈自動戻後〉!解除!』
「ノアール!今解除したよ!」
そう叫ぶように言うとノアールは、私と手を繋いで能力を発動させる。
『〈方向加速〉!』
そう叫んで物凄い勢いで路地裏を抜けて、広場に出る。
「はぁ、はぁ、何だったんだ...」
そう呟きながらあの3人が去って行った方向を見る。
「おい、お前...逃したのか?」
「い、いや!違いますよ!?これは...」
「言い訳無用!!」
バァァーン!!
「うっ...あっ、」
バタンッ、
「広場か...これは一旦引いた方がいいな」
そう呟き路地裏からヒョロヒョロの男の影が消えた。
〜次回予告〜
「 147話、フリュークバトルロイヤル14 」
2日以内に投稿したいですね。