144話、フリュークバトルロイヤル11
・祝、毎日投稿成功1日目
『〈透過光線〉!前方放射線状射出!目標、前の3人!!』
エストが突き出してきた左手からでは無く、左手の二の腕から出てきたのだ。
「っ!」
今度の光線は数が多く、大体40発ぐらいはある。
『ご主人、流石に毎回あの量を対処していたら多分ですが...今回合わせて6回が限界です...〈方向変更〉180°!』
『痛い...足が...』
2人の悲鳴のような気持ちが流れ込んでくる。
「チッ!、私はルナを運ぶからノアールは防げないって時にお願い!...走るよ?3...2...1...はいっ!」
ダッ!
ノアールとルナを担いだ私は走り出す。
『重っ...〈透明物質〉、優しく包み込むイメージ』
そうすると肩から出てきた透明物質がルナを優しく包み込む、その影響で少しだけ中に浮く。
『良し、これで全力で走れる』
「ご主人!こっち!」
「分かった!」
ダッダッダッ!
『うーむ...狙い難いですねぇ...もう適当に撃てばいいや〈透過光線〉、追尾機能追加、目標、赤目黒髪長髪の女の子...射出!からの...〈透過光線〉前方放射線状射出、目標、あの3人』
「まぁ、最初はこんな感じで間を置いてもう一回やれば完璧っしょ」
ダッダッダッ!
「ノアール!何か来てない?」
「いや、特には...ん?」
私とノアールはスラム街近くの広場から、普通の平民や少し貴族が住むような場所へ向かっている。
「ご主人!左!」
「っ!?」
そう言われて確認して見ると、あの光線が物を透過するときに発するオレンジ色の光が左の家の壁から出ていた。
「ここは温存しておきたい!!ノアール!坂道作るよ!」
「へ?あ、分かりました!」
『斜め上まで行ける少し傾いた高速のベルトコンベアーのイメージ!』
そのまま私は一歩を踏み出す。
「うわっ!」
あまりの速さに足を取られてしまう。
ガタンッ!
ノアールも乗ってくる。
「えっ?」
ノアールも足を取られて後ろに倒れる。
だが、倒れた後の1秒は全く光線に当たる気配がせず、2秒でやばいと思いすぐに倒れたままベルトコンベアーに乗り凄い勢いで斜め上にに吹っ飛ぶ。
コトンッ、バァン!
「ふぅ、危なかった...」
「痛い...背中」
私は着地に成功したのだが、ノアールは綺麗に背中から着地した。
「いやぁ...逃げきれてよかった」
「そう...ですね」
そんな風に落ち着いていると、
「ご主人!後ろ!」
『〈方向変更〉!180°!!』
パァーッン!
しかし、跳ね返してもまた大回りに回って追いかけてくる。
「チッ!ノアール!こいつは追尾系、追尾性能はそこまで高くないが壁をすり抜けてくるから厄介だ!」
「そのぐらい見たらわかりますよ!!」
「...逃げようか」
「そうですね」
ダッダッダッ!!
「それにしても...ご主人、ルナはどうやって治療します?」
「うーん、今まではどうやってたっけ?」
「.........」
「.........?」
2人とも黙って何も喋らない。
「まぁいいや、取り敢えず街なら病院もあるだろうし...」
「ですね、」
そう言って病院を探しながら私達は走る。
〜次回予告〜
「145話、フリュークバトルロイヤル12 」
2日以内に投稿したいですね