141話、フリュークバトルロイヤル8
...ごめんなざいいいいぃぃぃぃ!!!!
ぎごぎごおいおあいあっあいえーああいえあいううおおああっあおえうぅぅぅ!!!!!
(訳:色々忙しかったり、データが消えたりすることがあったのですぅぅ!!)
当たらなかった。
いや、ここはどちらかと言うとすり抜けた。
そのすり抜けた光線はそのままルナの脇腹を突き抜ける。
「ぐぁっ!?」
とっさに手で押さえて血を止める。
「...この光線の効果はこれで分かったかな?」
「...ふぅ〜、ふぅ〜」
ルナは荒く息をするだけで何も答えない。
「...痛みで何も言えないか」
「...グッ、本気で、こい!」
『〈黒痣ノ盾〉...』
ルナはいつも腕から出している盾をお腹から出し、その盾を曲げて空いた傷口を包み込んだ。
「ふぅ〜ん、まぁ、言われずとも本気で行くよ」
その瞬間に相手の周り四箇所がオレンジ色に光った。
その光と同時にルナも相手に向かって走り出す。
ピュゥ〜ン!
その光線を見たときの最初の感想は、
『遅っ!』
だった。
そう、光線とは思えないほど遅いのだ。
しかし光線でなければまぁまぁ、早いのだが...
ガッガッガッ!!
一歩一歩踏みしめながら相手に向かって走る。
「ふふふっ!こんな状況だけど自己紹介をしておこう!」
ガッガッガリッ!!
ルナは、思いっきり踏ん張って壁に向かってジャンプをする。
しかし、相手はルナが走り出す前のところをボーッと眺めているような感じで棒立ちをしている。
「僕の名前は...」
ルナはその壁を蹴り上げ、バク転をする。
この時点で高さは4mをゆうに超えている。
この時も相手は動かない。
「フリューク国正式騎士団分隊長...」
ルナはバク転の勢いをうまく使い相手に向かって落ちる。
『〈堕タ聖剣〉!』
両手からものすごいオーラを放つ剣を生成する。
そしてその剣が突き刺さる寸前で...
「ルシード・エストルフと言います、気軽にエストと、お呼びください」
『まぁ、もう二度と使われることがなさそうですがね...〈透過光線〉上方放射線状一斉射出!!』
「っ!?」
『〈黒痣ノ盾〉!!伸びて、何かに刺さったら戻れ!!』
ルナの腕から黒い長方形が、凄い勢いで壁の方へ飛んで行く。
その長方形は壁に突き刺さり、その瞬間に縮み始める。
が、
スポッ
「えっ?」
抜けた。
そう、抜けたのだ。
長方形をただ刺しただけの物を引っ張ったところで何も返しが無いので簡単に引っこ抜けてしまうのだ。
だが、引っこ抜けたが少しだけ体を前に移動させられたので、光線を受けたのは足だけで済んだ。
もちろん、光線を受けた足はボロボロだ。
穴が所々に空いていて、そのほとんどが向こう側まで見える。
「うぅ...」
「まぁ、こんなもんですか...」
そんなことを呟き、エストはルナに背を向けて立ち去ろうとして一歩を踏み出す。
カツッ、
一歩目を踏み出した状態で固まる。
そのまま何も動かずにエストはこう呟いた。
「貴女方...何者ですか?この女の子の仲間ですか?」
〜次回予告〜
「 142話、フリュークバトルロイヤル9 」
今回の戒めとして、反省の念を込めて、明日に投稿してやる!!