140話、フリュークバトルロイヤル7
忙しい、助け求む。
〜ノアール視点〜
「...ここは?確か女の子に会って、それから...」
気がつくと僕は摩訶不思議な空間にいた。
周りには箱がいくつも浮いていて、その箱にはズーザザザッ!と、変な音を出しながら灰色っぽい映像を映し出していた。
バヂッ!
そんな音を立てて、僕から見て右斜め前にあった箱の映像が変わる。
バッ...ガラガラ...
映像がコマ送りのように進んで行く。
「...えっ?...死、ぬ?」
そう言って◾️◾️◾️◾️は皆の視界から消える。
「◾️◾️◾️◾️っっ!!!!!」
△△△が叫ぶ。
そこには、紫色の髪の毛をした少年が叫びながら崖から落ちて行く映像だった。
なぜか崖の下は真っ暗闇で、落ちた後は全く見えなくなった。
そこで映像は終わり、今度は自分の左後ろにあった箱からバヂッ!と言うか音がしてそちらを見る。
パッ...ガラガラ...
今度も、黒髪の裕福そうな少年が崖の近くにいる。
「よくもぉぉぉ!!【〜〜〜〜〜】!!」
「...〈¥$€◯◯〉」
パァァーンッ!!
¥$€・・が◯◯された。
「へ?なんで?」
△△△が疑問の声をあげ、
「フッ!!」
◇◇が拳を素振りする、
するといきなりものすごい風が吹き、△△△の体が飲み込まれる。
「は?うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
またもや、崖から落ち暗闇に沈んで行く。
「っ!!」
ノアールは、この映像を見たことがないのにこの光景を見たことがある気がして、とても悲しい気分になった。
「...ア、ト?」
唐突に頭に浮かんできた言葉があった。
いや、まるで...
「名前、友達の」
そう感じた。
ズ、ザザァ〜
すると、何も写っていなかった左の箱から変な音が出る。
そこには、金髪の女の子が地面に倒れ虚ろな目をしているような映像だった。
「...り、〈<÷×99=〉...いきiruい ザザッ......... ザザ〜 る...ふ、お ザッ .aげ、でsu」
その言葉に聞き覚えは全くなかった、だがその声には聞き覚えがあった。
心の中が、罪悪感、悲しみ、憎しみで溢れかえる。
中でも罪悪感は一際大きかった。
普通は家族でもなければ友人でもない赤の他人の死に際を見てそこまで罪悪感を感じるのはおかしいのである。
「...いや、何も!僕は知らない!何にも知らない何もやってない!なんなの!?今まで人を殺してもこんな気持ちにはならなかったはず!!どうして!?」
その時、真上にある一際大きなテレビに女の子が映る。
「おーい!きいてる?だーくえるふのオニーチャーン!って、だめかぁ...やっぱり他の人間とおなじだーつまんなーいの」
その時のノアールは、頭を両手で抑えてブツブツと独り言を虚ろな瞳で呟き続けている。
「それじゃあ...戻れ〜!」
すると、周りの景色が先程までいたスラム街近くの裏通りに戻ってくるが、相変わらずノアールは下を向いてブツブツ何かを言っている。
「わったしのかっちー!」
そう言って少女はナイフをノアールに向けた。
〜次回予告〜
「141話、フリュークバトルロイヤル8」