131話、街までの道のり2
なんか今回はものすごく短い。
大空満点の空の下、パチパチ...と火の粉が飛ぶと音が聞こえる。
「近づき過ぎるなよ、火の粉が飛んで服に穴が開くからな」
「わ、分かりました...」
そう言ってノアールは焚き火から半歩下がる。
「ふっ、ふっ、ふっ〜、これがお待ちかねの肉だぜぇ...」
厚さ1cmはある一枚肉をどこからともなく取り出す。
「今どこから取り出したし...」
それに焚き火の上には網が引かれている。
そう、この時点で想像つくだろう
炭火焼きである。
ジュゥゥゥ...
肉が焼ける良い匂いと音が聞こえる。
「「「おぉ...!」」」
しかし15秒もしないうちに、
「よし、ひっくり返すか」
「えぇ!?まだ全然焼いていない...」
「言っておくがこの肉は脂が多すぎてほんの少しだけで良いのさ」
「「「おおっ!!」」」
そしてまた何処からともなくトングを取り出し、
「だから何処から取り出してんだよそれ...」
ジュゥゥゥ...!
ひっくり返す!
ひっくり返した時に表になった部分をよく見てみると金網に触れていた部分がチェック柄になっており、金網の上で焼いた、と言うのを物語っている。
裏面も15秒しっかり焼いて...
その焼いたお肉を、またもや何処からともなく取り出したお皿の上に盛り付ける。
「...アイテムボックス持ち?」
「これで完成よッ!!」
「「うぉぉ!!」」
「あれ?そう言えば我らの分は?」
「は?冒険者なんだろ?自分で取ってこいよ」
モグモグ...
「うひゃー!やわらかっ!さすがラービッツの霜降り肉...口の中でまるで砂糖菓子のように溶けやがる...くぅ〜!これが最高なんだよ!!」
この時の3人は殺意に満ち溢れていたと言う。
♦︎♢♦︎♢
「コロス...マジコロス...ギザマジコロスコロスシシシシ...」
「の、ノアールッ!!気をしっかり保つんだ!」
「Er wird sicherlich gefärbt und wird an seinem Leben sterben(訳:奴は必ず闇に染まり命を落とすでしょう)」
「ドイツ語...」
「まぁ、ラービッツぐらいならあそこらへんの森にたまにいるだろうから見てきたら?」
「コロス...ラービッツ...コロス、コロスギザマジコロスコロスシシシシ...」
「あぁ...殺戮が起こる」
「あぁ!殺戮の神エルミール様よ!我に力を与えたまえ...」
「...なんか信仰しちゃいけなさそうな神様信仰してる!」
その後、大量のラービッツの死体を持ってきたノアールとルナを見て思い出した今まで殆ど使っていなかったアイテムボックスの中にしまった。
〜次回予告〜
「132話、街までの道のり3 」
3日以内に投稿したい。