130話、街までの道のり1
久々に江ノ島に出かけて見ました。(神奈川県在住)
潮風で傷口が...
あの後、ルナが気絶してノアールがお姫様抱っこをしていると、後ろから「あわわわわわ...やばい人達に助けられた...と、言うより盗賊の方が良かったのでは?」と言う地味に失礼な言葉が聞こえ、全員で馬車に乗せてもらったのだった。
最初の頃は、
「ねぇ...あのs」
「は、はいっ!!なんでしょう!!」
と、半端脅迫のようになっていた。
しかし今は、
「ねぇ...あのさ」
「ん?どうした?ノアール!何か聞きたいことでもあるのか?」
「う、うん...後街までどのくらいかなって、」
「あと...5日ぐらいかな?」
「わかりました...」
と、仲良く打ち解けている(?)
「ご、ご主人、助けて下さい...マジで、」
「ど、どうしたの?」
「あいつら...僕をめっちゃくちゃいじってくるんです...多分僕の今の状況が羨ましいのでしょう」
「あー、」
私は少し上を見て今までのノアールを思い出していた。
「あぁ...なるほど、まぁ、頑張れ」
「えぇ!?それだけですか!」
「おう!どうしたノアール!」
「あ...」
ガシッとノアールの肩を掴み大人ドワーフ...ゴゴルフが馬車の先頭の方にノアールを連れて行く。
「い〜や〜だ!離せッ!」
「おうおう...遠慮はよしてくれよなぁ...」
「ひっ!」
「の、ノアール...」
「わ、我は...」
『私が助けに行くことだけは勘弁を...』
「...ノアール嫌いなの?」
「ど、どちらかと言えば...嫌いじゃないけど」
『恥ずかしい!なんでそんなことを聞いてくるのだ!好きに決まってるだろ!』
頬を赤らめて言うが最後の方が小さい声になって行き「じゃないけど」の部分なんか全く聞こえなかった。
「........」
『マジかー...ルナめっちゃ嫌な顔してたろ...なんだ?ツンデレか?』
「ぎゃぁぁぁ!!」
いきなりノアールの叫び声が聞こえた。
♢♦︎♢♦︎
「...ご主人、なんで助けてくれなかったんですか?」
「いや...あの状況で助けられると思う?」
「...思わん」
少し考えたけどやっぱり思わないらしい。
「それにしても...外の景色変わらないね」
近くにある窓から3人でピョコッと顔を出す。
「...特に人もいない森の中で」
ガタガタ...
「天も灰色に染まっているな...」
ガタ、ガラ...
「それに道も...」
ガタッ!
馬車が大きく揺れる。
「...悪い」
「ガハハッ!もしかして馬車旅初めてか?」
「えぇ...我は初めてだが、ノアールと姉上は一回だけあったのだったか?」
「まぁ、一回だけ...」
「そうかそうか、慣れてないんだったら辛いだろうがこんなのは良い方だ、酷い時は...うっ、頭が...」
『『『そんなに...』』』
多分馬車旅の中で心が一致したのはこの時だけだろうと思う。
グゥ〜
「お腹減った...」
「減った...」
「ねー」
...もう一回あった。
そんな感じで
2回目の馬車旅はまったり過ぎていった。
「...もうこんな時間か、そろそろお昼にするぞ」
「「「は〜い!」」」
〜次回予告〜
「 131話、街までの道のり2 」
3日以内に投稿します。