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狂気の沙汰じゃない!  作者: カリントウ
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125/165

125話、閑話 廻転魔ヴォルスの戦闘見聞録1

予想外に長くなってしまったので前編と後編に分けさせてもらった事と、遅れてすみません。


ジジジッ!


「はぁー、時雨しぐれ〜面白い話をしてよぉ〜」


とある黒髪で赤目の女が黒い革のソファーの上に座りながら机を挟んだところにあるもう一つの白い革のソファーに座っている黒髪黒目の少年に話しかける。


「面白い話...と言うと戦闘のお話ですか?姉さん」


「そう!なんか無い?前世の記憶の中でもいいからさっ!」


そう冗談の様な事を言うも、


「うーん...前世のだと、ほとんどがほのぼのだし...面白い戦闘は無かった...いや、そう言えば前世での人生が終わる時に物凄い戦いがあったんですよねぇ〜」


「へぇ〜あの時にねぇ...一体なにがあったのさー」


「なんか変な集団に襲われたんですよ」


死んだ出来事のはずなのにまるで他人事の様に言う。


「はー、ここはへんで1位2位を争う程の強さを持つ【廻転魔】さんの負けた話ですかい?」


ガチャ、


ドアが開き、髭を生やした軽いチンピラっぽい奴が来る。


「...お前も聞きに来たのか?あの【廻転魔】が殺された話を」


「不吉な話ですね」


ボソッとその廻転魔の少年が呟く。


「おっ、ボス〜いたんですか」


「ここは私の部屋だ、私が居ても駄目ではないだろう?」


「そっすね」


「では、話すとしましょう、俺の前世...ヴォルス・アルティメディスの最期のお話をッ!」


「カッコつけんな」


「あ、はい....すみません」










僕の名前はヴォルス、ヴォルス・アルティメディスと言って、ただの落第貴族だ。


しかし今、ドラゴンが襲って来たりと色々大変なことになっている。


『えっ、なんで?なんで燃えているの!?』


ここで、燃えているのが自分の街では無かったら冷静に、「あぁ、ドラゴンに襲われたのか」と判断できるのにこの時はほとんど判断できて居なかった。


つい走ってしまった。


ダッダッダッ!


両手に握った木の実を振り捨てて気合いで走る。


走る。


走る。


走る。


そのまま走っているといつの間にか家の前に立って居た。


「はぁー、はぁー、母さんッ!」


そう叫びながら家のドアを開ける。


「んっ!ヴォルス!」

『嘘だろ?戻って来るのが予想外に早い...』


メラフィナは家に置いてある短刀を膝に抱え椅子に座っていた。


「む、村が燃えてる!!」


「知ってるよ!」


「っ!」


メラフィナの見たこともない気迫に一瞬怯んでしまう。


「じ、じきにこの家にも燃え移っちゃう!早く逃げないと!」


「いや、逃げても無駄よ、ヴォルス...多分だけど騎士団や雇われた傭兵、冒険者も来ているでしょうね...」


「な、なんで...?き、騎士団は人を守る為に...」


意味がわからなくなり、自然と涙が出て来る。


「ヴォルス...ごめんね、」


「な、なんだよ...」


メラフィナのいきなりの意味不明な言葉に少し強い言い方になってしまう。


「こんな、村に...こんな宗教の村に産んじゃってッ!」


「...!?」


ヴォルスはこの時に、騎士団や傭兵や冒険者、そんな人を守る様な人たちが自分たちを襲って来ているのは宗教、あの精霊信仰の事だとすぐに分かった。


「あ、あの精霊のせい...?どう言う事?」


「あぁ、今襲って来ている騎士団とかそこら辺は...絶対神のことを信仰している宗教...エルフィンシード教の考え方は万物は全てエルフィンシード様が作り出し、全てにエルフィンシード様の加護がある...そんな考え方なんだ、察しのいい我が息子ならわかるだろう?」


「精霊信仰と...ほぼ真逆だ」


核心のように僕はその言葉で襲って来る理由を察することができた。


「いや、ほんの少しだけ不正解だ」


「え?」


相当自信があった答えを否定されて少しがっかりする。


「ほぼじゃない、真逆だ、全て規則も内容も信仰対象が発した命令も...」


「ん?」


ヴォルスは聞き覚えのない言葉を聞いて疑問を覚える。


「信仰対象が発した命令?なにそれ」


「...規則のことだ、あぁしなさい、こうしなさい、見たいな本人が直接言ったものされている...」


「で、でも精霊信仰では...」


「そう、精霊信仰では規則が全くない、全くと言っていいほどだ、あるとしたら《無闇に生き物を殺してはなりません》ぐらいだ」


「...うん」


「逆にエルフィンシード教は馬鹿みたいに大量の規則がある、例えば1日に3回お祈りをしなさい、私の教会の祭壇に食べ物のお供え物を月に一回しなさい、入会料を払いなさい、なんで私利私欲にまみれたことまであるんだ、多分だけど私は無能神官が付け足したものだと思うけどね」


「......そうなんだ」


「あぁ、はぁー、そろそろだ来るぞ...3...2...1...」


バンッ!


「動くなっ!私は白銀騎士団のルドリー・ナスカk...」


「ふっ!」


メラフィナが騎士団の人が自己紹介をしている時に手に持っている短刀を高速で投げて首の根元にバシュッ!と刺さった。


「ぅ...あぁ」


ルドリーの倒れる体をメラフィナが前に行ってキャッチしてそっと音を立てないように寝かせる。


まるで何処かの暗殺者のような綺麗なステルスキルだった。


「ヴォルス、これはもう逃げられない...戦え!お前の能力で戦え!一つアドバイスをしておこう、空間を回転させるんだ、ヴォルス...生きろよ!」


そう叫ぶとメラフィナは玄関から飛び出して行った。


〜次回予告〜


「126話、閑話 廻転魔ヴォルスの戦闘見聞録2 」


一日2回投稿とかしてる人を見かけたのですが...無理じゃないですか?

「やって見ないとわかんないよ」

そうか、じゃあ案外いけるかもしれないからやってみよう!

・明日、2話投稿です。


この発言が作者の自分を物凄い苦しめることになるなんて簡単に考えれば予想できた事なのでした。

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