おはようぐっどもーにんぐ
うーむ、いい朝だ。こういう時には陽の光を浴びよう。っっ!?何だ?左手が痛い。・・・・・・って何だよこれ。完全に貫通してるじゃねえか。いつどこで怪我したんだ?後いつ俺はベッドに入ったんだ?結構目立つし絆創膏でも貼るか。けどそれじゃ握りずらいしなあ。かといって包帯だと厨二っぽいし・・・・・・。まあ、いいか。どうせ見るやつなんていないんだし。
シラヌイのベッドの準備を忘れていたのでノックをして空き部屋に入ると、普通にシーツが引かれ掛け布団に身を丸めていた。このまま寝かしておくのもいいが仕事もあるし、それに女子は朝の手入れは結構重要な事だと聞く。まあ、漫画の知識でしかないがこういう時には頼るしかない。
布団を剥ぐとそこには、・・・・・・誰もいなかった。何かのバッドエンドか何かかこれは。というのは冗談で、常識的に考えてもう起きていてリビングの方に行ってるだけだろう。
洗面台で軽く顔を洗い、洗濯したまま寝てしまったので、放置されているシーツなどを取り出した。時間が経つともう一度やらないといけないが、先程終了の音がなったので問題はないだろう。シラヌイの所にはちゃんとつけてあったけど、予備なんてあったっけ?俺の家なのに家の管理出来てねえな、まったくよお。
ちょんちょん。
ん?なんか当たったかな?後ろを振り返ると、シラヌイがお上品な服装で涙目になっていた。状況的に考えて、たぶんヒナに着替えを所望したら、ヒナが暴走でもしたんだろう。それで助けを求めてきたところか。
「どうした?シラヌイ。その格好」
「カノジョコワイ・・・・・・キガエガナイカラタノンダラ・・・・・・」
話の途中で俺の背中に逃げたと同時に、暴走ヒナが目を輝かせながら来た。ありゃもうダメだ。シラヌイには犠牲になってもらうしかない。
「シラヌイ、すまん」
シラヌイと自分の位置をくるりと回って変えヒナに引き渡す。
「裏切りだあぁぁぁ・・・・・・!」
「ハニュゥ〜〜かわぅいいよ〜〜」
あら〜^やっぱ、百合は最高だぜ!ってダメだ止めないと。
「コホン。遊ぶのは構わないが、せめて帰ってからにしてくれ」
「ええぇ・・・・・・」
「ヒナ頼むよ。仕事が早く終わればそれだけ遊べるってゲブッ!?」
シラヌイの重い腹パンをうけて廊下の端から端まで吹っ飛ばされた。
「まだ、朝飯食ってないからいいものの、食ってたらどうなってたか分かってやってんのか!シラヌイ」
「また犠牲にしようとしただろっ!」
「そんなつもりは!・・・・・・あります」
胸ぐらを掴まれ頭を前後左右に振られ、先程の腹パンと重なり、胃酸がこみ上げてきた。
『こちら第三防衛ライン!胃酸がぁぁぁ!』
だいさああぁぁん!!!!!くっ、このままでは最終防衛ラインも突破されて、廊下が胃酸でまみれちまう。なんとかウップゥ!・・・・・・口にとうとう溜まりだした。やばい時間がぁぁぁ!
俺はシラヌイを押し飛ばし即座にトイレに向かい口にあるものを吐き出した。ちょっと血も混じっていたが気にしなくてもいい量だ。
「うゔぉぃぉう」
「吐きそうなら言えばいいのにね〜シラヌイちゃん」
「言える状況ではないと思うのだが・・・・・・野暮か」
「はぁはぁはぁはぁ。てめえら!何も入ってない時に吐くのって結構辛いんだぞ!知らねえのかっ!」
知らないみたいみたいな顔しやがって。というかいつの間にか仲良くなってるな2人とも。よかったよかった。俺は苦しんでますがね!
胃酸を流し口をゆすぐと、とても清らかな気分になった。
「さっさと飯食うぞ。ヒナは今日も学校だろ」
「やばっ!今日早く行かないといけないんだった!2人で食べといて!」
こちらの返事を聞く前に、出かけてしまった。ちゃんと朝飯食ったのかな?そうだったらいいのだが・・・・・・。
特に話すこともないし、昨夜の事もあるから、声がかけづらくて結局一言も話さないまま、楽しい楽しい朝食時間を無駄にしてしまった。まあ、ちゃんと栄養は取ったから、問題はないが。それでいいのかとどこからか聞こえるが、気にするほどの事でもないし、これから、少しずつ慣れていけばいい。そう思い、俺は自分の使った皿を洗いに席を立った。
「今日も配達業の後にカフェでのバイトだが、どうする?行くか?」
「配達業の方は私がいないとダメだろ。普通に金も欲しいしさ、行くよ」
「そっか、そんじゃ急いで掃除を終わらせますかね」
シラヌイも食事を終えて皿を持ってきた。俺の分が終わってないからついでにやることにして、シラヌイにはリビングの掃除を任せた。だが、着替えはどうしようか?嫌がってるみたいだし。そこを聞いた方がいいか、それとも気づくまで放置した方がいいか?そうしようか。
皿を洗い終え、部屋に戻り寝間きから仕事に合った服に変える。寝巻きには手に傷がついた際に飛び散った血痕かどうか分からないが付いているし、そんな衣服を着ているのはおかしいし、変な疑いを持たれるかもしれない。その前に寝巻きで行くとか馬鹿なの?ってレベルだし。
シラヌイをあの格好で行かせるのは俺としても恥ずかしいが、他に替えはないし、俺のを貸すとしてもサイズが合わない以前にシラヌイが可哀想だ。
「シラヌイ、今日の午後からのバイトは少し遅れるって伝えるから、服買いに行こうぜ。その服はいやなんだろ?」
「正確には私の性格を考えて合ってないと感じるからだ」
「なるほど、本当は着たいと。それならそれでいいんじゃね?人の意見なんて自分が聞いた時だけ聞けばいいだろ」
シラヌイが望むならそうしよう。
「あと、買いに行くなら行きたい。私の服を全て彼女から借りるわけにもいかないからな」
俺は了承し、車庫にあるバイクに乗る。もちろんシラヌイを後ろに乗せてだ。ちゃんとヘルメットも付けたのを確認してから、港へ向かった。




