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俺の周りは絶望ばかりだ  作者: キノコ二等兵
巨大人工浮島《ギガフロート》編
192/202

外側の天国7

お久しぶりです。

ちとメンタルやられて描けませんでした申し訳ないです

 あれから数日が経過した。入ってくる船は一定の期間ではなく多い日もあれば少ない日もある。装備のない状態で脱出は危険なのもあり、他の選択肢も同時に行うことにした。


「食料搬入の期間が週に一回、そしてその中には人を連れてくる日もある」


 インはパソコンでこの地区の情報をハッキングして俺に教えてくれている。


『けど食い物だけの日もある』


「うん、この日は避けた方がいいね。人がいれば最悪見つかっても出遅れたって事で何とかなる可能性がある」


 なければ殺るまでだが、無駄な死傷者は出したくないのは本音だ。


 死傷者を出してそれのせいで目立つのも困る。武器も資金も人材もない今の俺にとってはデメリットの方が圧倒的に多い。


 船で脱出だがそこにも問題は山積みだ。小型船やボートだったら多少也とも動かせるが、あれだけの物資と人を運ぶ以上個人で操作は不可能だ。


 船底の深さの把握もそうだが戻って来た時に向こうの人間にバレる。そうなれば行動に制限がかかるし監視にも注意を払わないといけない。


『どうやって目立たずに中に入るか……可能な限り正規の方法で入らないとここにいる人にも危険が及ぶ』


「最悪僕らもみんな死ぬ。捨てられた人たちが巨大人工浮島(ギガフロート)に対して敵意を向けていることが知られれば向けてない人も巻き込まれる。そうなればただの一方的な殺戮が起きる」


『だからこそこうやって考えてるんだろ。協力者を増やすか?地道に船の操縦者と接触して味方につければいけるかもしれないが…』


 そう提案したがインは首を振る。そんなことは無理だと言う前から分かっていた。


「時間がないし交渉中に君の仲間にバレる。僕も君もここから長時間は出ることは出来ない。ならやれることは決まってる」


 PCのキーボードを叩きモニターへ入力していく。印刷された紙を手渡す。


『口には出してたけどまとめられると分かりやすいな。流石はインだ』


 現在巨大人工浮島(ギガフロート)側の人間がこの土地に足を踏み入れるのは配達員だ。港自体に局はなく少し離れた場所に置かれている。湿度の関係で設置出来なかったのだろう。


 品数も多く2日前後はこの土地に留まる。俺たちはそのタイミングで配達員の寮を狙う。当然目立たないようにだ。この気候では窓を開けている人間も多い。


 それを利用して侵入する。俺が中に入り衣服を奪う。これだけではタイミングを調整出来ないのでインがそのタイミングを作れるよう部屋にノックして意識をそちらに向かせる。


 侵入時に音が鳴るがそれを扉が開く瞬間に合わせるしかない。そこは俺の技量でどうにかする。


『ここをクリアすれば第一関門クリアだ』


「次は乗船する方法だね。侵入者対策っていうより当然だけど船に乗船するなら切符とか資格がいる。まあここはコピー品を作ればどうにでもなるから大丈夫。問題は侵入後の見を隠す場所だね」


 ただ普通に荷台の間というわけにもいかない。常に監視の目が通る以上、動かず且つ発見されない場所を見つけるしかない。


「幸いなことに次に来る船のデータは僕が持ってる。ひとひとりなら隠れられる場所は見つけてある。運が多少絡むけどね」


 ならその関門も突破だ。そうなればあとは向こうに着くまで蝉の様にこもっていれば勝ちだ。根底達にバレた所で問題小さい。


 あいつらだってああやって煽動した以上無駄にそいつらを死なせる様なことはしまい。


 決行は次の郵便物を運んだ船が到着する日だ。なんとしても巨大人工浮島(ギガフロート)に到着してインと修也達をここから逃さないと。

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