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俺の周りは絶望ばかりだ  作者: キノコ二等兵
白銀タケルは問題に突っ込んでばかりだ
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傷を負って

あぁぁぁ・・・・・・血が出る内臓が出る。うつ伏せのおかげで血管が変に伸びず千切れず繋がっているので息が止まらず痛みのみがあった。


———ダメや・・・もう持たんわ・・・


俺も持ちそうにない・・・こう寝てるだけで精一杯だ。お前がいなくなったら俺もお前の後を追いそうだな・・・。


———見捨てて逃げときゃ良かったんかなぁ———


それは多分できなかった。全員の殲滅が目的なら表も敵がいただろうしどっちにしろ死んでた。それなら満足して死ねる方がいいだろ・・・。


———・・・・・・———


ヴェルバー・・・?どうした?答えてくれ。


返事が返ってこない。もしかしてもう・・・いないのか・・・・・・。


意識を持って話す相手がいないと急に意識が遠のいていく。


俺も死ぬのか・・・・・・。


ブツンッ!と意識という電源が切れた。


なにかが俺の首元と背中が当たり暖まっていく。


ヴェルバー・・・が生き返ったのか?いやそれなら胸の傷は・・・。


「動くな!生きてるのがおかしいんだからな!」


傷はあるらしい。声もヴェルバーじゃない。シラヌイか・・・?


「くそっ!あいつらキュウには手を出さないって言ったのに・・・」


ああやっぱり襲撃者は1人じゃなかったシラヌイも関与してたのか・・・。ってことはシラヌイも人を殺したのか?


身体全身が悲鳴をあげるがそんなことにこだわってる場合じゃない。問いたださないと・・・。


『シラヌイ・・・!なんでここにいる?———ぐっ・・・お前も憤怒と同じように殺したのか!』


「キュウ・・・!?」


『俺の質問に答えろ!お前が、お前らがヴェルバーもみんなも殺したのかっ!?』


血が流れ皮膚にその感触が走る。


「まずはその怪我を治してから・・・・・・」


視界が歪んでいく。失血が原因か。


『うげっ・・・』


「キュウ!・・・・・・ュウ!」


また意識が抜けていき力が入らなくなった。


眼を覚ますと自宅の部屋の中にいた。麻酔が残っていたのか感覚はなく、痛みはなかった。


『・・・シラヌイたちが運んだのか?』


身体をふらつかせながら携帯を探してそれでシラヌイへ連絡をかける。


『シラヌイ・・・どこにいる?』


『お前は休んでろ。後は私たちが対処するからお前はそこに・・・』


アナウンスの声が聞こえた。つまりは空港か駅か。


『もしそこに子供とJPPがいるならそいつらを連れて行くな。そいつらは誰かに渡しちゃいけない』


『何故誰かに渡すと・・・』


やっぱりそうか。じゃあ考えられるとするなら巨大人工浮島(ギガフロート)側か。本部の方は普通に来るはずだったわけだしな。


つまりは憤怒たちと巨大人工浮島(ギガフロート)は手を組んだってことか。正しくはインとの協力だろうけど。


『そこにいろ!絶対マリーは持って行っちゃダメなんだ!いいな!』


脚部ユニットの出力とリミッターを外し家を出ると、腹部をさすりながらバイクへ跨ってまずは駅へ向かった。

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