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俺の周りは絶望ばかりだ  作者: キノコ二等兵
白銀タケルは問題に突っ込んでばかりだ
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施設内の休暇3

全員が集まった後、レクリエーションルームへと身体づくりも兼ねて走っての競争を始めた。


当然俺は出来ないので俺が先に向かい後から3人に来てもらい、誰が1番かを決めることにした。


——————その頃仕事をしていたJPPはある男と画面越しに連絡を取っていた。


『いつになったらあいつが最低限実戦レベルに到達するんだ』


「だから言っているでしょウ。科学力で負けているのにもかかわらズ、相手と同じ方法で勝とうと思っている時点デ、こちらの不利は覆すことは出来ませんヨ」


『そのために貴様を雇ったのだ。ヒナヤスミという人物がまた施設を破壊したのだ。いつそこも襲撃されるか分からん』


画面越しの男は結果を出さないJPPに苛立ちを覚えているようだった。


「それに兵器とするなラ、心を持っているように見せかけることの出来る方ガ良いでしょウ」


『・・・・・・ちっ。ならば1週間以内に我々が回収に向かう。それまでに最低限にしておくんだな』


「戦闘面は完璧ですよマリーハ。だからこそ人として育てているんでス」


『連絡終了』


一方的に電話を切られて、はぁ・・・と首を振りながら頭を抱える。


「何故こう折角強みを持っているのニそれを生かさないのカ・・・ヒナヤスミさんの時もそうでス。拷問していなかったらもっと多くのデータを取れたというのニ・・・まあ私はそのデータ採取さえさせてもらえませんでしたガ・・・・・・」


とはいえ本土から上層部が来ることが確定したので、そのことを施設内の放送を使って各員に伝える。


———施設内のスピーカーからJPPの声が聞こえてきた。


『各員に通達しまス。これより1週間後本部からマリーを回収しにきまス。それを意識していいてくださイ』


放送で話すようなことだろうか?朝会などもあるわけだしその時にすればいいのにな。


『ここからが本題でス。このタイミングで近日我々の施設を襲撃を行っている者が訪れると思われまス。理由としては本部ハその者を敵としてみなしていないからでス。もし襲撃されたラ、多数の損害が出るでしょウ。その為襲撃対策を各員お願いしたいと思いまス。知らない方がいるかもしれませんのデ、伝えておきますガ、10つあった施設の内現時点で7つ壊滅しておりまス。生存者はいませン。警戒レベルが低いことが原因でしょウ』


「ガクブルやなぁ・・・投降しても皆殺しかぁ」


「俺たちがやられるのはよく分かる。理由がどうであれ、俺たちは道具として使っているわけだからな」


「いっしゅうかんごにばいばいなの?」


「大丈夫だ。1人で行かせはしないさ」


「せやせや。途中で投げ出せるわけない」


どうする・・・・・・?嘘はつけない。だが答えなかったら変になる。襲撃は多分憤怒たちのことだろうし・・・・・・。


『——————そうですよ。もしかしたら襲撃者は私たちの殲滅とマリーを回収するつもりでしょう。ここ以外は多分全てマリーを道具にするつもりでしょう』


任せろとは言えなかった。けどやれることはする。マリーを守る。JPPが本当に殺さなければならない人間とは思えない。それに今回は元々関係ない。


「んじゃみんなでいこー!」


えいえいおーと腕を伸ばすマリーに続くようにヴェルバーも行う。


そして連絡は続く。


『——————ということデ、各員。なんとしてでも生き延びて下さい。勿論現時点での出所も構いませン。残る者は私と共に元実験体(マリー)防衛を行いまス』


そう言い方をすれば逃げる連中の方が多そうだが、特に声は聞こえない。まだ動いていないだけかもしれないが。


弓田屋さんは俺に耳打ちをする。


「あいつもしかしたら本部からも防衛するつもりだ。ここがマリーの家だと仮定しているんだろうな。なら、俺たちも家を守ろうじゃないか。違うか?」


・・・・・・俺はマリーへの想いはほかの施設の人間より浅い。だからといって守ってはいけない理由にはならない。


『そうですね。肉壁ぐらいはなれるように頑張りたいですね』


そういうと、弓田屋さんはヴェルバーにマリーとここに残れと伝えると、俺を右腕を掴むとレクリエーションルームを出てどこかへと連れて行った。

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