施設内の休暇2
・・・・・・待てど暮らせど2人は帰ってこない。俺たちの食事が食い終わり、お茶を数杯飲んでも帰ってこない。何かあったのだろうか?
「すみませんガ私は仕事がありますのデお先に失礼。お2人が来られたラ仕事があるから先にト、お願いしまス」
「ああ分かった。仕事ばかりじゃなくて休めよJPP」
『そうです。倒れられたら私たちも立ちゆかなくなるんですから』
「心得ていまス。でハ」
そういうとJPPは食堂を後にして、ここには俺と弓田屋さんのみとなってしまった。ここまでで話すことは尽きてしまい。静かな空間になってしまっていた。
「遅いな・・・・・・・・・詰まってるのか?」
『下品ですよ弓田屋さん』
「排出物を出すところは一緒だしな」
『ですから・・・!』
俺と弓田屋さんの脳天にチョップが襲いかかり、互いに頭を押さえる。
「食事場で品のない話をすんじゃねえ・・・」
テーブルを拭いていたコックは俺たちの横に立ち至極当然な答えが飛んできた。
『弓田屋さんのせいで私まで殴られたじゃないですか』
「俺と一緒にいたのが原因だな」
「お前らは2人が来るまでどうせ残るんだろ?適当な煎茶をポットに入れておいたから、好きに飲んでろ」
『あ、ありがとうございます』
「サンキュー」
湯のみに煎茶を入れると赤いというか茶色の液体が出てきた。
『ほうじ茶だ・・・久しぶり』
「ウーロン茶とか麦茶じゃないって見ただけで分かるんだな、シラギンは」
『どちらかというと香りですね。独特の香りがしますし、麦茶だったら冷えている方が良いと思いますし』
ほうじ茶を口に含み味を楽しむ。そういうのを仕事にする人みたいな行動だな。
弓田屋さんも同じようにポットから注ぐと、ぐいっとお酒を飲むようにコップのお茶を飲み干して、次のを注いでいく。
『いい飲みっぷりですね』
「おうさ。一気飲みはまた隔絶だってもんよ。お前もやってみるか?」
『私は遠慮しておきます。冷たいものならまだしも、熱いものでそれは怖いですから』
「度胸ねえな。・・・んっく」
誰もかしこもそれが出来たら怖いわ全くさ。だが話題作りをしようと頑張っているんだろうか?なら話が続くように試してみるか・・・・・・。
『そう言われたらやるしかないですよね・・・やるますよ』
今の分を飲み干してから、もう一度湯のみにほうじ茶を入れてからぐいっと飲む。
『ごふぉ!!!!!ゴフッゴフッゴフッ!』
胸が焼けるように痛いのと舌が焼ける感覚のダブルパンチが襲ってきた。よくもまあこんなのを楽しそうにできるなぁ・・・。
「やるじゃねえか!ああは言ったが本当にやるとはな!面白い奴って事が余計に理解出来たわ」
弓田屋さんは冷水を目の前に置きそれを飲めと指を指す。俺はそれに頷く前にそれを身体に流し込んだ。
『やっぱり辛い・・・・・・もう2度とやらないですからね!弓田屋さん』
「乗ってくれたんだ。ありがとな」
「誰が誰に乗ったの〜?」
右耳が声を捉えたのでそちらの方を見ると、マリーとヴェルバーが手をハンカチで拭きながらこちらへと歩いてきた。
「遅かったじゃねえか?大物だったのか?」
「下品な。もう少しオブラートに包んだらどうや?弓田屋はん」
「はっきり言うのも大事だろ?」
「そうでっか」
やれやれと手と首を振りため息を吐く。やっぱり言われたと俺も遅れてため息を吐いた。