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俺の周りは絶望ばかりだ  作者: キノコ二等兵
白銀タケルは問題に突っ込んでばかりだ
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数日振りの外

車の窓越しから外を見ていると、人間時には外に出ないと身体が変な感じになるなと感じた。


今までも部屋の中にはずっといたが、部屋の窓から見える景色と光は浴びていたわけだし。


街のある場所に車を停めると、運転手から3時間後に近くの公園に集合と伝えられて車を降りた。


俺は身体全身に光を浴びるためにぐいっと身体を伸ばす。


「どこ行く?シラギンちゃん」


『そうですね。向こうに家電量販店があるので行ってみませんか?』


「家電量販店に大きいのあるんか?」


『広くてかつ2階分あるようですから、見つけるにはちょうどいいでしょう。何が好きか聞いておけば良かったですね。分からないから色々買いましょう』


せや。と言いながらヴェルバーはクレジットカード人差し指と中指で挟んでこちらに見せる。


「制限ないからウハウハや!でへへへ・・・」


『だからと言って使い過ぎたら怒られますよ。施設でのご飯減らされるかもしれません』


「それは困んます」


『それじゃあ行きましょうか』


量販店でテレビゲームやトランプなどのカードゲームを買うと、1度外に出る。


「カセットは中古屋で買うんか?」


『合うゲームを捜すために可能な限り買いたいので、分かるまではコストを抑えたいと思ったので』


当然ゲーム機は重く、腕がだんだんと痺れてきた。何度か持ち替えつつ中古屋に向かい、そこでの評価が高いものを片っ端から買い集めた。


『ふぅ・・・・・・普通は1度にこんなには買いませんし、腕が堪えますね。ヴェルバー』


「シラギンちゃん腕弱すぎとちゃいますか?こんぐらいで疲れるなんて、貧弱すぎや」


『ははは・・・・・・何も言い返せませんね。いつも家族に任せっきりでしたから』


「んじゃ、ここでつよーなれんなぁシラギンちゃん」


『善処します』


携帯に登録した公園に行っても、まだまだ時間は余る。すぐに行ける喫茶店に荷物を持ったまま足を進める。


「この金もこれから出してええんかなぁ・・・」


『好きに使ってもいいようにそれをお借りしているわけですからね。多少の食事が悲しくなるのを我慢すれば飲めますよ。数時間外で待つの耐えられますか?私は腕が限界なので』


「しゃあないなぁ・・・何日かうちも我慢するかぁ」


適当なものを頼み紅茶を含みつつ、ヴェルバーを見ると、なにかが気になったのか俺の髪の毛について尋ねてきた。


「シラギンちゃん、名前からして極東アジアの人やろ?なんでそんな髪の毛白いんや?ケルビノとかなら眼は赤いはずやし。染めとんか?」


拷問でなったとは言えない。日本で拷問があるなんて問題だし、本当はDV(家庭内暴力)じゃないかと疑われても困る。まあ、他人だしそこまで踏み込んでこないかもしれないが。


『学校の階段から落ちた時に踊り場のガラスに突っ込んで眼の近くをやってしまって。その時のショックで髪の毛が・・・という感じですね』


「大胆に突っ込んだんやなぁ。というかそんな勢いで突っ込んだんなら、普通外まで飛んでんやないか?」


『摩擦の力は偉大ですね。やっぱり』


「せ、せやな」


なにか変なことを言ったかな?回答に困惑が見えたが・・・。


そんなこんなで喫茶店で時間を潰していると、車の運転手から連絡が入ってきた。予定よりも早く終わったようで、集合場所に来て欲しいとのことだ。


「うちらが来たから急いだんかなぁ?」


『元から用意されていたとかもありそうですけどね』


先払いの店だったので、皿を片付けて公園へと向かい、施設へ戻っていった。

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