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ジェノサイド・リアリティー  作者: 風来山
第一部 『ジェノサイド・リアリティー』
54/223

54.狼男の巣窟

 十一階層の最奥に転移ルーアンし、猪の鍵で扉を開けて地下十二階層に降りる。

 そこは、見渡す限り緑だった。


 林、いや、森が形成されている。吹き抜ける風とともに鼻孔をくすぐるフィトンチッドの匂いが濃厚だった。

 地下七十メートルに空気の循環があって森まであるとは、ファンタジーとしか言いようが無いが、人工的な環境なのだろう。魔法で創られたダンジョンなので、いちいち突っ込んでいても仕方がない。


「灯りの魔法が要らないのは助かるが……んっ」


 足元で何かが光ったような気がしたので、よくよく目を凝らしていると細い糸が張り巡らせられている。

 なんだ、足を引っ掛ける罠か。


 俺はベルトポーチからナイフを取り出して、断ち切ってみる。

 すると、前からキラッと光るものが多数飛んでくる。


 前方から空気を切って飛んでくるその光の弾道を避けた。

 かなりのスピードだが、撃ち込む角度が甘い。この程度なら、上体をそらすだけでかわせる。


 なんだと思って、飛来した物体を掴むとクロスボウの太矢だった。

 金属製のやじりの先が緑色の液体で染まっている。毒でも塗ってあるのだろうか。


 殺気が感じられない攻撃だと思ったら、敵襲ではなかった。

 先に進んで調べると、枝にクロスボウが多数立て掛けてある。


 どうやら、さっきの紐を気づかずに切ると太矢が飛んでくる仕掛けらしい。

 道理で弾道がランダムだったわけだ。


 ジェノサイド・リアリティーには、矢や炎球ファイヤーボールが飛んでくる罠もあるが、俺はそれらの位置を暗記しているので全て避けて進んでる。

 この罠はおそらく、この階層の支配者である狼男ウルフマンが作ったのだろう。


 知恵のある敵は、力任せの敵より厄介だ。

 仕掛けの巧みさから、どうやら上の猪どもとは違い随分と文明的な生活を営んでるらしい。


「殺ることは変わらないが、敵が出てこないんではなっと」


 これ見よがしに森に張り巡らせている糸を切っていくと、次々に仕掛けの罠が作動する。

 クロスボウの罠だけではない。


 杭のついた板が倒れてきたり、捕らえようと網が降ってきたり、ロープが足元をすくおうとしてきたりした。

 もともと設置されていたのではない落とし穴なども掘ってある。面倒な敵だな。


 ゲームのときであれば、すでに何度も狼男ウルフマン達と戦闘になっているはずなのだが、アイツらは姿を現さない。

 狼男ウルフマンは奸智に長けるという設定だったのだが、こうも戦おうとしてこないのは困る。力任せに攻めてくる猪人間ブルスティーのほうが、よっぽどマシだった。


「どうせ、森の奥でこっちを監視してるんだろうけど。知恵がある動物は、臆病になるってことか」


 ときおり殺気を滲ませた睨めつけるような視線は感じるのに、いっこうにかかってこない。

 モンスターが命を惜しんでどうすると思うが、こないものはしょうがない。俺が進むと同時に逃げているのか。


「まあ、いいさ」


 そっちがその気なら、俺はこの階層をクリアするボスの部屋に向けて一直線に進むだけだ。

 ときおり、ビュンビュンと空気を切って飛んでくる矢を避けながら、和葉に弁当として作ってもらった猪肉の炙り焼きを齧りながら歩いて行くと。


 地下十二階層の中頃で森が開けて、狼男ウルフマンの集落があった。木の冊に囲われて、どことなく文明を感じさせる村落。

 木材が豊富にとれるせいか、建ち並ぶ家は割りと様になっている。


 軒先には狩りの獲物の肉が解体されて吊るしてあって、リアルな生活感もある。連中の多くは、ここで暮らしているのだろう。

 しかし、どこに行っても狼男ウルフマンは一匹もいない。やれやれ、ここも外れか。


 そう思って立ち去ろうとしたら、一際大きな屋敷から身の丈二メートルほどの屈強な狼男ウルフマンが出てきた。

 狼男ウルフマンというのは、ジェノリアではどちらかと言えば小柄で俊敏なモンスターだと思ったが、こいつは違う。


 灰色の長いたてがみ猪人間ブルスティーの皮を貼り合わせて作ったジャケットを着て目立った防具はつけていないが、それが逆に強者特有の余裕を漂わせている。

 腰にはへの字にねじ曲がった、奇妙な曲剣きょくけんを差しているので剣士だろうか。


 その構えには油断がない。

 猪人間ブルスティーの部族にも居た隊長格か?


「俺は大いなる獣神(ルー・ガルー)だ」

「この階層のボスじゃねえか、なんでこんなところにいる?」


 ボスは、ボスの部屋に居るのが相場……ではなかったな。

 こいつらは自由に歩きまわっているんだった。


 しかし、ゲームのときのと印象がぜんぜん違う。

 神を偽装していたりする下階層のボスの大物感がまるでない。ガラの悪いならず者の頭目みたいな軽さだ。


「お前を待ってたんだよ、冒険者」

「まあいいや、そっちから来てくれたなら手間がかからなくていい」


 ぶっ殺すだけだと、俺が背中に背負っている孤絶ソリチュードの柄に手を掛けると「待て待て」とボスが止めた。


「なんだよ」

「俺達は戦うつもりはない。十一階層の醜いブタどもが消えたのは、お前が全滅させたということだろう」


「そうだが」

「アイツラは俺達にとって不倶戴天の敵だった。そして、上階のブタどもを全員殺る敵と戦えば、勝っても負けても俺達には得はない。これが欲しいんだろ、ほらよ!」


 首にチェーンでぶら下げていた『狼の鍵』を俺に放り投げた。

 十三階へと進む扉の鍵だ。


「階層の防衛を放棄するというのか」

「そうだ、悪いか?」


 別に悪くはない。ただ拍子抜けする。

 地下一階でオークロードを倒すと、地下二階のコボルトに襲われないみたいな理屈だろうか。


 そんな、システムがここにあるとは知らないが。

 戦わないというものは仕方がない。ボスとペラペラ喋っていれば、殺気が削がれた。


「フンッ、まあいい。俺は先を急ぐ。お前らに殺る気がないなら先に進ませてもらう」

「おお、行け行け」


 毛むくじゃらの狼男ウルフマンたちの首領は、長い牙を見せてニヤッと笑った。

 俺がさらに進むと、百匹を近い狼男ウルフマンの大軍勢が待ち構えてきた。


「待ち伏せか、そんなこったろうとは思ったけど結局殺るのかよ」


 殺る気はないと油断させるつもりだったのだろうが、敵がすんなりと通すつもりだとは、こっちだって最初から思っていなかった。

 階層の狼男ウルフマンがまとめて一斉にかかってくるぐらいは、こっちも覚悟はしていたが。


「なんだぁ、ありゃ……」


 前から鋭い鉄の棘がついた巨大な丸太が転がってくる。

 転がしているのは左右から押し出している狼男達だ。後ろから矢を放ってくる、狼男ウルフマンの弓隊もいる。


「俺一人に、大掛かりなこった」


 原始的だが大掛かりな兵器を前に出して、あくまで遠距離から俺を殺そうというつもりらしい。

 直接相手をするのは面倒だなと思って後ろを向くと、さっきまでいた狼男ウルフマンの集落が大炎上している。


 自分達の住処を紅蓮の炎に沈めても、敵をハメ殺そうというわけか。いい覚悟じゃないか。

 どうせ燃え盛る村落に逃げても罠が待ち受けているに違いない。だったらここは、前に進むのみ。


「舐めるなぁぁ!」


 俺は孤絶ソリチュードを抜刀すると、前から転がってくる巨大な丸太を一気に両断した。

 二億年の孤独に耐えた隕鉄に切れないものなどない。


 転がしている狼男ウルフマンごと、次々に丸太をたたっ斬る。

 飛んでくる矢の雨の中を構わず突き進む。


 白い軌跡エフェクトを撒き散らす白刃が、五本の丸太を叩ききった先に、弓兵の横隊が待っていた。

 狼男ウルフマンの弓兵は、目前に迫る敵を前に、弓を捨て腰に差してある剣を抜こうとするが――


「遅い!」


 刀は腕じゃなくて、腰で斬るのだ。先頭の狼男ウルフマンの首を落とし、その余勢をかって二匹斬り飛ばす。

 敵の数はなにせ百人近い、一刀で三匹は殺さないと間に合わない。


 姿勢を低くして、飛んでくる矢をかわし、再び一刀のもとに三匹斬り刻む。

 次、次!


 刀を振るうたびに飛ぶ血飛沫、慌てふためく弓兵を血肉に変えながら前に突き進む。

 怯える敵兵は抜剣もできていない。弓を放ったあとの弓兵はカカシだ。逃げようとしている連中は、さらにいいカモだった。


 なまじ知恵があるから、恐怖で抵抗もできなくなる。

 こんな敵を倒すのは、立ち木を斬るように容易い。


「うおぁぁぁ!」


 俺は腹の奥底からの雄叫びを上げながら全力で斬り続ける。血塗られた俺こそ、連中にはモンスターに見えていることだろう。

 せいぜい怯えていろ、雑魚ども。順番に素っ首をたたっ斬ってやる!


 結局のところ、マスターランクの冒険者に下手な兵器や飛び道具は通用しないのだ。

 俺を殺したいなら、この十倍の軍勢を用意するべきだったな。


 あらかた弓兵を斬り殺したと思ったあたりで、強い殺気を感じて飛び退く。

 足元にザクッと、突き刺さったのは大きな分銅の付いた鎖だった。


「チッ、新手か」


 分銅の付いた鉄鎖とは、あまりに意外な武器だが、いまは多勢に無勢。

 下手に殺傷を狙う武器よりも、足を止めようとしてくる攻撃のほうが怖い。


 せめて俺が弓兵を全滅させてから来て欲しかった。

 階層のボスである大いなる獣神(ルー・ガルー)が引き連れてきたのは、分銅と刃物の付いた鎖を振り回す部隊だった。


 鉄鎖術ってやつか。

 狼男ウルフマンどもは、いつの間にこんな武術の訓練を積んだ。


 分銅の付いた鎖を振り回す。こんな奇っ怪な攻撃をしてくる敵とは戦ったことがないので、俺は困惑した。

 刀に巻き付く鎖を振り払うのに苦労しているうちに、鎖で身体を巻かれてしまう。


 十人ほどの 狼男ウルフマンが鎖を手に俺の周りを回って、グルグル巻きにする。

 クソッ、簀巻きにされたか。


「どうだ冒険者、それは超鋼の鉄鎖。そこまで巻かれては身動きできまい。自慢のでかい刀も使えないだろう!」

「物持ちがいいんだな……これは手も足も出ないってやつだ」


「ははっ、そうだろう。ここまで準備するのに手間がかかった。それにしても、よくも我が同胞はらからをこれほど殺してくれたものだ」

「先に手を出したのはそっちだ、犠牲が出るから俺とは戦わないんじゃなかったのか」


「そういうわけにも行かんのだよ、我々もやりたくはないが、そのように定められてしまっている」


 そう苦しげに口元を歪める大いなる獣神(ルー・ガルー)。これで分かった、こいつらの限界ルール

 ボスもモンスターも、ある程度は自由に動き回れても、自分の階層の防衛を放棄はできない。


 黒の騎士(ブラック・デスナイト)達の『侵攻』は、あくまで階層防衛の拡大解釈。

 つまり、地下十六階までプレイヤーが攻めれば、紅の騎士カーマイン・デスナイトも戻ってくるしかなくなる。


 そこまでは間に合わなくても、がら空きになってる敵の本拠地に近づくだけでも、敵にプレッシャーを与えることできるかもしれない。

 使える情報が手に入った。話せるボスが居て良かった。


「じゃ、続きをやるか」

「お、お前……どうやって鎖を!」


 どうやってなにも、鎖がどれほど硬くても持っているのは雑魚の狼男ウルフマンどもだ。

 俺がちょっと力を込めてやれば、軽く身動きできる。


 鎖に完全に巻かれてしまった孤絶ソリチュードは取れなくても、ベルトポーチのナイフには手が届いた。

 俺が鎖を切るのに使ったのは超振動刃バイブレードの魔法がかかったナイフで、材質はミスリル。


 ミスリルは超鋼よりは柔らかいが、その代わり粘り強くて折れずによくしなる。

 ミスリルのナイフを握ってマナを通すと刃に起こる激しい振動。それは、鉄鎖に食い込んだ刃を超高速で引き切りすることになる。


 結果として……。

 ピキンッと軽い音とともに俺の身体を拘束する超鋼の鉄鎖は、いとも容易く砕けた。


 七海から面白い魔法がかかったナイフをいくつかもらったのだが。

 まさか、こんな使い方をするとは思いもしなかった。予備の武器は持っておくものだな。


 孤絶ソリチュードにまとわりついた鉄鎖も崩し、さてボス退治といくかと思った瞬間。

 ゾワッとした殺気が全身を駆け抜けた。


 とっさに、『減術師の外套(ディミニッシュマント)』で身を庇う。


最上級ハイエスト イア 飛翔フォイ!」


 最上級ハイエスト

 上級ハイのさらに上、下階層に落ちている巻物で覚える呪文である。


 もともと高ランク冒険者に等しい能力を持つ大いなる獣神(ルー・ガルー)が覚えていても、おかしくはない。

 だが、アイツはどこでその巻物を見て覚えた?


 もともとゲームだったときの大いなる獣神(ルー・ガルー)は、ただ動きが俊敏なだけの戦士だった。

 それが、戦士のような見た目は罠で最上級の魔法遣い。


 そもそも、超鋼鉄の鉄鎖をこいつらはどこで手に入れたのだ。

 他のモンスターを殺し続けて、着実に戦闘経験を上げていたと考えれば、思わぬ強敵になるのも必定か。


 灼熱の地獄、『減術師の外套(ディミニッシュマント)』で効果を減殺しても、じわりとヘルスが削られるのを感じる。

 肉の焼ける嫌な音とともに響き渡る耳障りな無数の悲鳴は、あたりの狼男ウルフマンが巻き込まれたのだろう。


 同胞などといっても味方を巻き添えにしてまで、攻撃してくる躊躇のなさはさすがにモンスターだ。

 だったら、こっちも侮らず全力で殺るまで――


 俺は、マントの中で上級ハイのヘルスポーションを飲み干すと、スローの呪文を唱えた。


上級ハイ 放散フー 刻限ウーア 敏捷ロス


 時間がゆっくりと流れだす。

 続けて、足に魔闘術を使う。


熱量ラー イア 電光ディン!」


 両足に通したマナをオーバーヒートさせて、一気に跳躍する。

 マントを振り払って飛ぶと、そこは偽物の青空。頭上は、三メートルほどで天井だ。チッ、見えにくい。


「クッ!」


 何とか反転して、天井を蹴ると一気に大いなる獣神(ルー・ガルー)に向けて跳躍した。

 三角斬り――


「グオオオオ!」


 敵の咆哮、振るった刀に手応えはあった。

 だが、浅いか。


「次!」


 刀を持ったまま、床を一回転して反動を殺すと再び大いなる獣神(ルー・ガルー)に向き直って斬りかかる。

 さすがに敵も油断なく、腰の曲剣を抜いていた。


 細い剣であるのに、孤絶ソリチュードの一刀を受け止めた。

 だが、大いなる獣神(ルー・ガルー)は右肩が大きく切り裂けているのが見えた。先ほどの一刀で怪我を負ったのだ。


 利き腕の肩をやられては、上手く力がはいるまい。

 身体能力の高い大いなる獣神(ルー・ガルー)は高速で動くが、スローの呪文で体感速度を上げているからついていける。


 俺は、渾身の力を込めて相手の剣を弾いた。

 そのまま、押し切って右腕を斬り落とす。


「グアアアアッ」


 大いなる獣神(ルー・ガルー)は、後ろに飛びながら残った左手を前に突き出して、再び最上級ハイエスト炎球ファイヤーボールを放とうとする。


最上級ハイエスト イア……フェ」


 俺は、孤絶ソリチュードを横薙ぎに斬り払った。

 長い野太刀の切っ先がスパンと、大いなる獣神(ルー・ガルー)の首を分断した。


「そうくると思ったよ……」


 残りの狼男ウルフマンどもは、動きを止めている。

 数秒立ち止まって、自分達のボスを倒されたことにようやく気がついたのか、狼の叫び声を上げて逃げて行こうとする。


「俺もためしてみるかな、最上級ハイエスト イア 飛翔フォイ!」


 手をかざして、最上級ハイエスト炎球ファイヤーボールを唱えてみたが、プスッと音を立てて煙が出るだけだった。

 失敗、やはり最上級ハイエスト呪文には師範マスタークラスの実力がいるのだ。


 俺の魔術師ランクはすでに下級師範ローマスターだが、それでも下級ローでは百パーセント成功というわけにはいかない。

 もう一度、詠唱するが失敗。


最上級ハイエスト イア 飛翔フォイ!」


 三度目でようやく、手から巨大な炎球ファイヤーボールが発生し、前へとまっすぐに飛んで。

 逃げ惑う狼男ウルフマンどもを、まとめて消し炭に変えた。


「雑魚を一掃するには便利といったところか」


 どちらにしろ、三回に一回程度しか成功しないのでは運試しになる。

 大事なときに不発では困るので、強敵との戦いでは使い物にならない。


「運試しといえば、これもそうか」


 大いなる獣神(ルー・ガルー)が所持していた、への字に曲げられた奇妙な曲剣きょくけん

 『禍福の剣』という銘が付いているが、使うたびにランダムで威力が変わる。


 試しに、逃げ遅れた狼男ウルフマンを追いかけて試し斬りしてみたが――


「これも使い物にならんな」


 狼男ウルフマンは、悲鳴をあげて倒れはした。

 肩からバッサリと、背の半ばまでへの字の刃は食い込んでいるが、威力が弱かったのかそこで勢いが止まって断ち切れなかった。


 この程度のモンスターを断ち切れない剣では、使う意味が無い。斬撃の威力が減殺されてしまっている。

 これはむしろ、力の弱い剣士がまぐれ当たりのクリティカルを狙うための剣だ。


「まあ、何かの役に立つかもしれないからもらっておくか」


 少し疲労を感じた俺は、スタミナポーションを飲み干すとその場に残っていた狼男ウルフマンを一掃した。

 逃げ切れた奴は、まあ放っておく。追いかけてしらみ潰しに殺す時間がもったいない。


 こっちは何かに使えるかと、壊れていない超鋼の鉄鎖を二本拾ってリュックサックに収めておく。

 ボスの宝箱を漁って、金貨と宝石を手に入れるとさっさと地下十三階へと進むことにした。


 できれば敵の侵攻よりも早く攻略を進めて、先手を打ちたいものだが……。

次回は8月16日(日)更新予定です。

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