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聖者達part 嵐のようなメンバー達 人外の人達編-4

「そういえば、明日は模擬戦があるんですよね?」

「そうなるよ。基本的には転生者対テンペストのメンバー。君達も激しくしごくから気をつけてね?ちなみに、参加するのメンバーは紙に書いたから。後、テンペストの方は多少のハンデとしてココとクトゥールは参加しない。」

「…………俺よりもクトゥールの方が強いし俺の方が弱いんだが…………。」

「いや、サーティの方がまだ良いと思うよ?それにクトゥールは手加減がしにくいし……。あ、サーティは全力で行っても構わないよ。」

「まぁ俺は元々戦闘力が低いことは自覚しているが………。」

「まぁ、サーティのレベルなら誰だって倒せるよ。」

「………よし、明日は誰かを瞬殺する恐ろしさを見せてやる。絶対にな。」


物凄いかませフラグを建てたように見えるサーティさんの事は放っておいて、とりあえず参加するメンバーが書かれている紙を見た。僕達から見ると同級生はいない。花多美ちゃんへ一年生なので同クラスの人は知っているだろうけど、二年生の殆どは分からないような………と思っていた。なんせ、僕とシロはアイドル活動で殆ど高校に来ていないから同級生でない限り分からないと………と思っていると、聞き覚えのある名前があった。というか、全部知っていたと思う。


「この六人は………、あの子が僕達に勇ノ宮からの陰湿ないじめを黙っておいてくれって言っていた対象の子達だ……。」

「え?なんの話ですか?いじめって?」

「普通科の話だと私もあまり知らないんだけど……。」


花多美ちゃんと塔子ちゃんは知らないらしいけど、それは当たり前かもしれない。僕達はアイドル活動の関係で学校にくる時には普通科の校舎を通る。はっきり言って寮とかには泊まっていないからなぁ………。それで、なぜか厳重に普通科と特待生の校舎の出入りができないようにされている理由になっている彼が口止めしておいて欲しいと言ったメンバーがこの六人だ。


亜希村 流、北鷹 鈴、奈々村 隼人、奈津・ハイガルフィート、水城 早瀬、湯空 響という名前が並んでいるのを見て、あの事を話すべきなのかということを考えてしまう。あの子は言わなくても大丈夫とは言っていたが、それでも離れ離れになっている状態で、しかも味方が完全にいない所に置いておくのは僕にとっても嫌だからだ。そんな葛藤がありながらも、彼らの職業と誰が誰とマッチングすれば良いかを把握しよとする。少なくとも花多美ちゃんがアンシュルテちゃんかサーティさん以外とマッチングするという明らかに心配な事は避けたい。


「それぞれ万屋、ガンナー、反射剣士、黒僧侶、魔拳師、魔導師……………どんな風にマッチングすればいいのやら………。」

「とゆーかなんで奈津様はイメージに似合わず僧侶なんだろうなぁ?」

「知ってるの?塔子ちゃん。」

「いや、特待生の校舎で有名な、女の子を取っ替え引っ替えするレズビアンな女性。正直言って内のクラスも何人か餌食になっていたと思う。アルクレーガンのような女性ばかりの所になんか入ったとしたら確実に半数以上が彼女の虜にされると思う。」


そんな人材になんで伝えないようにって言っていたんだあの子は!まさかあの子は男装した女の子だったとか?それこそありえないけど。うん、多分普通に幼なじみとかなんだろう。きっとそうだ。後、何年も付き添った親友がまさかそんなレズビアンな女性の事を様付けして呼ぶって事は僕の知らないところで毒牙にかかっていたって事………?僕は藪蛇にならない様に恐る恐る塔子ちゃんに質問した。


「………で、なんで奈津様?」

「いや、私は生徒会の副会長とまぁまぁの仲なんだけどさ………あ、出雲っちがアイドル活動してる間に仲良くなって……ね?その副会長さんが奈津様の餌食になった一人なわけよ。本人は愛人32号だけど、度々それが話題に挙がるんだけど、その時に私も奈津様って言わないと怒られるわけ。愛人じゃ無い私には呼び捨てやアイツとかと呼ぶことが禁止されるって事初めて知ったよ………。普通にしてたら真面目なのにねぇ………。あ、私は奈津様とは全くの無関係だから。そこは安心してもいいよ。」


どうやら塔子ちゃんは別の意味での大人の階段を昇っていたわけでも、影でこっそり僕の別の意味での貞操を奪おうとも、奈津さんのためにと僕をさらなる愛人として献上しようとしている事も無かったのかと思うとすごく安心すると共に、どれだけ怯えていたんだと思ってしまう。というかクトゥールさんが女好きになったような感じの人がもしあの子の探索に向かうということが無かったらと思うとかなりの恐怖だ。


「でもさ、愛人多すぎない?後本命って誰になっているの?副会長が最後の数字とは思えないし。」

「あぁ、副会長が愛人になったのは去年の四月だったかな……。だから多分愛人の数は四十は越えているはず………いや、五十はいっていたかなぁ………校内で。」

「…………校内で!?」

「校外含めると八十は行っていたらしいよ?正直本命の子なんて最初からいないんじゃないかってくらいいるよ。ちなみに全員女の子か女性だよ。」

「…………ちなみに俺の兄は愛人は二人しかいない。というか最も多く愛人を持ったサキュバスでも六人だからな。どんだけ愛人を持っているんだ。しかも刺されないで」

「きゅっ。」『普通なら誰かに刺されるよね。』

「ごめん、ココちゃん……。通訳が無いと分からないんだけど。」

「きゅ~ん。」『え?なんでクトゥール通訳してくれなかったの?』

「いや、ココはそういうことはあまり言わない方が良いからな。………つーか、俺らよりも怖いぞ、奈津という奴は。」


………………ファンタジーな世界に来ていきなり本当に怖いのは同じ所に転生した人だとは思いもしませんでしたよ、うん。


「じゃあ、そろそろアルザール城での君達の部屋を決めようか。」

「じゃ、それが終わったら鰻食いに行くか。今回は奢ってやるよ。」

「まぁ、ティーカップは明日でも問題ないか。」


こうして、僕達はアルザール城での自分の部屋を見ることになったのだった。夕食の時間までに案内は終わるよね?後、アンシュルテちゃんが未だにおろされていないのは何でなんだろう?と思ってしまうのだった。




次回から忘れかけられている流達、暗捜索隊視点になります。

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