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聖者達part 嵐のようなメンバー達 常時半裸の龍喰者編-4

さて、今度のページにはボルケノ山奪還戦なのだけど、よくよく見てみるとルカナさん曰く戦争以外は省略してあるらしい。簡単に言えば『幼き神竜の暴走』や『パステトの薔薇蒔き』については書かれていないということだ。まぁ、気にしないでページを見てみることにする。


◎ボルケノ山奪還戦


・竜の国の領土だったボルケノ山をヤングラヒタ王国の国民がバリケードを作り、竜の里と隔離した事に怒りを露わにした竜達がヤングラヒタ王国民を襲い始めたのが始まり。


・ボルケノ山の神スプロノは人間側でも無く、竜の味方でもない中立的な存在だったが、自らの山で戦が起こった事に腹をたて、自らの住処に迷い込んだヴェグネーベンを捕らえ陵辱し、子を孕ませた。その後はヴェグネーベンを解放した後に再びボルケノ山の奥深くに眠りについた。


・王国民は竜達に必死に抵抗したが死者ばかりが出てしまうために、降伏したことで一時はおさまったが、バリケードの破棄をしなかったことと、去り際にボルケノ山に毒に侵された土を蒔いたことに再び憤怒の感情を見せ、ヤングラヒタ王国の国民に土を喰らうことを強制させ、逆らうものを灰にしていった。その後、ヤングラヒタ王国は国王の逃亡と国民が全滅したことで滅んだ。後にヤングラヒタ王国は国王の息子によって一時的に復興するがそれが当時の竜の王ラオベンタークにより焼け野原にされている。


・この奪還戦は、歴史上の文献の中で最も竜の一族を侮辱した戦としても有名である。また、毒に侵された土を喰わせられた国民は約20万人に対し、竜と戦った兵の数は約4万。毒に侵された土を喰わせるという行為は文献から一時期、重罪人への罰として行われていた記録も残っている。毒に侵された土はまるで石化するように体が痺れていき、体内で固まった毒は脳の神経に恐怖を与えるような暗示と死ぬという行為を行わせない暗示があり、さらにその毒はどのような手段でも取り除くことや体外へ排出する事はできない。




………………………これを読んだ後、予想通りヒルージュさんが試そうとか言って外へ飛び出そうとしたのだけど、アンシュルテちゃんの放った『見えない壁』に頭をぶつけて頭から星を出しながら恍惚した表情で気絶した。


・見えない壁………空気を堅く固めた透明な壁を作り出す。防御や錯乱、相手の四方に作り拷問のような事をすることも可能。



「さすがにそこまでしてやらせることはさせないよ、団長命令だとしてもねぇ…………。」

「いや、ヒルージュさんはあれぐらいなら生き残りそうですけど……………。」

「いや、そうじゃなくて、毒に侵された土を作るときにはここら辺の植物は全部枯れるから、サーティとかが憤慨するよ。ヒルージュの心配は全くしてないから。」


物凄く雑に扱われているな………………ヒルージュさんは。まぁ、シエラとかの美味しい紅茶が飲めないのは僕も困るからと思うと、同じ考えになってしまうと思う。後、ヒルージュさんはもう復活してました。


「グフフフ…………。その私を物扱いする視線もいいですよぉ…………。ホント最後です………フフフ………。でも毒の土も……捨てがたいです………ハァハァ……。」

「雌豚………土ならこれがあるんですよ!『アースメイル』!!」

「いやっほぉぉぉぉぉぉい!!今度はアースメイルだぁぁぁ。」


アンシュルテちゃんがヒルージュさんに次々と拷問魔法を使うのを見る目が段々と日常になっていく感じがするのは気のせいなんだろうか?まだギアソーサーとギアソーサーツヴァイとアイアンメイデンと見えない壁とさっきのアースメイルしか…………うん、もうお腹いっぱいです。うん。


ちなみにアースメイルは視覚的な事で説明すると、うつ伏せになっているヒルージュさんの上半身の自由を奪うように床から土を固めたような壁が飛び出し、ヒルージュさんを拘束した。この時に上の部分がアーチとなったときにできた隙間をゴンッと埋めたのでヒルージュさんの背中にかなりのダメージが入ったはずだ。


ちなみに、スキルからの説明だとこうなる。


・アースメイル………地面から土を固めたアーチを出し、相手を包み、隙間を埋めるようにして拘束する。そのまま鎧のように拘束して立ち上がらせる事もできる。ただし、水を含むと膨張して逆に堅くなる。


「これなら同じ土でしょう?雌豚。これで満足しておくのですよ!って、なんでサーティさんは怒っているですか?」

「いや~、怒るよなぁ普通。血なら出し殻や洗浄石でどうにかなるんだ…………一応、汚れの部類に入るからな。だけどな、アンシュルテ。完全に穴空いたんだぞ。修繕するのはお前じゃないんだぞ。謝ってから自力でどうにかしろ。」


そう言った後にサーティさんはアンシュルテちゃんを持ち上げてから葉巻を吸う。そして、煙はその姿を腕の形に変えて、アンシュルテちゃんを持ち上げたまま静止した。


「とりあえずそこで反省しときな。それで反省したらナトさんに修理にかかった費用を払っておけよ。少なくともルカナやローネみたいに滞納すると面倒なことになるぞ。」

「わ、分かりました…………。だからおろしてくだひゃい。」

「………………そういえば、ニグル。このヤングラヒタ王国国王の息子はどうやって国民を集めたんだっけな?」

「私のお願いは無視ですか!?」

「…………………大人なら反省するときはキチンと反省しろ。いいな。」

「なんか不公平な気がするんですが!!」


まぁ、そんなやりとりはあったのだけどニグルさんは気にせずに話していた。とはいえ、やや疑問系な話し方だった。まぁ、ニグルさんはどちらかというと竜よりもドラゴンの方に詳しいって人らしいから仕方のないことだ。


「俺はあまり詳しくないからな……。どちからかというとこの件はジルフェに向いてないか?まぁ、とりあえず説明するが………。このヤングラヒタ王国の国王の息子は嘘をついて国民を集めたんだよ。そして、ボルケノ山の資源を狙ってもう一回バリケードを建てたわけだ。その後は分からん。ジルフェ、頼んだ。」

「はい、まずこの人物……名前は確か、ネイベンセンだったと思います。ネイベンセンはボルケノ山の木々が竜によって枯らされた、そして自身に豊作の女神オンラルコットの加護かあると言って国民となる人間をなんと100万も集めました。しかし、竜の国に無断で新たなバリケードの設置、竜の侮辱などに怒りを覚えたラオベンタークに皆殺しにされたわけです。神の加護すら受けていないネイベンセンに習って『オンラルコットの守りし国、ヤングラヒタ王国に栄光あれ』と叫んでいましたが、正直それぐらいのことしか歴史が残っていない国ですね。ヤングラヒタ王国は。」


…………ちなみに、まだアンシュルテちゃんはおろしてもらっていませんでした。花多美ちゃんがなぐさめているけれど、涙目でした。早くおろしてあげてください。サーティさん。

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