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闇の巫女part  アイテムボーナスと餞別-3

「さてと、それでは早速貨幣のランクについて説明させて貰いますね…。まず、貨幣の形には三種類あって、真ん中に穴の空いているドーナツ型、普通の金貨のような平たい丸、長方形の四角型がありまして、それぞれ穴開貨、円貨、角貨となっております。この三つに大小が付いています。」

見本というかキラクのだした図を見て、小は一円玉ほどで、大は五百円玉より一回り大きいぐらいだった。角貨だけは大の方は日本のお札と同じ大きさで、小がその半分の大きさだった。しかしお札と違って曲げたり丸めたりすることができない。

「それで銅とかで分かれるわけか。」

「そうなりますね。例えば銅穴貨、大銅穴貨、銅貨、大銅貨、銅角貨、大銅角貨という感じで、銅、銀、金、白金となっていますね。ここのお金の単位であるエルとしては、とりあえず種類が変わるごとに0が一つずつ増えていきます。大の場合は5ですね。」

つまり、1・5・10・50…………という感じで増えていくのか………………。一番大きい白金角貨は一枚で千億エルの価値があるわけか……………。いや、桁が大きすぎて使いどころがあるのかが気になった。

「お金を入れる財布にはランク分けされていまして、☆の高いものほど入れられる最大容量と入れられる貨幣の種類が決まっています。ちなみに、ここでの生活基準としては一般の子供が一人いる核家族の一年間の生活費は大体銀貨一枚で賄えます。つまり、銀貨を一ヶ月に一枚上の黒字になるほど稼げる人が大体の金持ちです。」

銀貨一枚だと一万エルか……………。この世界では物価がかなり安そうに感じるな………。一エルが現世での価値が100円ほどという仮定したならば多少高いかもしれないが。

「それなら聖者の年収とかは偉いことになりそうだぞ?」

するとキラクは明後日の方向を向き始めた。

「後から言ってしまって悪いんですけど、一般家庭は自作農とかをどの家もやっているからそれだけで足ります。それに、無駄な贅沢をしないで質素に暮らしていけばの話ですしね。子供の教科書代などで大体は飛んでいって仕舞いますよ?自分で食べ物を作らない聖者達の月収は大体銀貨五枚ほどです。そのほとんどが食費やらに減ります。でも、アンには食費に困らないほどのお金を渡すようにとお義父さんに言われてまして…………」

なんかこの体の祖父はキラクにとってかなり権威が上の者らしいが、とりあえずまだまだ続いている基本セットの中身を確認していく事にする。


・ガマ口(紫)………☆1 大銅貨まで入れることのできる財布。色は全部で十種類ある。力の弱い人には開けにくいが、中からお金が落ちにくい。

・命神の紋章………☆5 これを持っていると死ぬ直前に教会に送られてから蘇生に似た回復を受ける。一度教会に入らなければ効果を発する事は無く死亡する。これを持っていても病気などや魔物との戦いでは無い場合に殺されたときにはこれの効果は発揮されない。

・古びた双眼鏡………☆1 遠くを見ることができる。しかし古い物のためか少々ぼやけて見える。

・ビニール傘………◎1 武器としても、雨の時に挿す傘としても使える。ただ、耐久性は余りないために武器として使うとほぼ一戦で壊れる。壊れた傘からは鉄くずとビニールゴミが低確率で手に入る。

□………頑丈なビニール×5 鉄くず×6 

・ゲートパスポート………☆2 一部の町にはいるときや城のある町に入るために必要。これが無い場合、毎回大銅角貨が二枚必要になる。個人情報などは書かれておらず正直何を見て判断しているのかは不明。

・異常消しの草………☆2 毒、麻痺、石化の症状を消すことができる。しかし合成には使えない。毒だと渋く、麻痺だと酸味が非常に強く、石化だとかなり苦い味になる。

・剥ぎ取りのナイフ………☆3 モンスターの死体を効率よく解体するための道具。戦闘で使うことはオススメできないが、解体となるとかなり活躍する。普通の鉄よりは錆びにくいが、血などが原因で錆びて使い物にならなくなってしまうこともある。お金の無いときはなるべく手入れをしたい。

・食べられる野草の図鑑………☆2 貧乏人の旅には必要不可欠な図鑑。食べられる野草が載っていて、食べ物に困ったときに便利。さらにこの図鑑には野菜の栽培方法も載っているために農家にジョブチェンジも可能………かもしれない。

・武具チェーン店のポイントカード………☆3 武器屋、防具屋の一部の店で使えるポイントカード。ポイントは100エルで一ポイント。ポイントが一定値まで上がると特定のアイテムが貰える。




「なんか貴重なアイテムとどうでも良いアイテムが混ざってるんだけど!!」

命神の紋章とかRPGに重要不可欠なものをいきなり持たせても良いのか!!物心つく前の子供に!!

「とりあえずこれで基本セットは終わりなんだよな………」

そう思って次の『転生ボーナス』を見ようとすると、少し操作を誤ってしまった。その時に自分の所持金の操作場面を開いてしまった。

「そこは……転生してきたあなたにとってはズーンとなりますよ?多分………。」

そう俺から目を逸らしながらキラクは申し訳なさそうに言った。それを気にせずに見た金額は……………。




白金角貨………一万枚。と、そう表示されていた。

「……………まさか、一京エル?」

「…………お義父さんは、初孫フィーバーなので……餞別を見るときも別の意味で覚悟しておいてください…。」

そのキラクの背中は、かなり苦しい物だった。

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