聖者達part 嵐のようなメンバー達 常時半裸の龍喰者編-1
『ラオベンミルクの家系』のページをめくる前に改めてニグルさんの姿を確認すると、半裸に近い格好だと気がついた。ズボンなどは普通に着ているが、上半身は胸の部分を除いた所は全て露出していた。長い間鍛え上げられたであろう腹筋などの筋肉が見える。まぁ僕は筋肉フェチではないために萌えなどでは無く単純に凄いと思うだけだった。髪型は濃い緑の荒々しい髪型だった。髪は首もとまで伸ばしていたが、そこから先には何もない。本人曰く伸ばしすぎていると逆に抜けやすくなるかららしい。なんでも髪を伸ばしまくったままドラゴン化すると髪の毛が全部飛去ると本人が言っています。昔のトラウマからほどよく伸ばす事にしているらしいです。
「とゆーかなんでニグルさんは半裸なんですか。今更ですけど。」
「あぁ、これはドラゴンイーターの力の関係でこうなるんだよ。喰った事のあるドラゴンの力を使う。その時に上半身をドラゴンの姿にするときもあるからな。だから上半身も殆ど衣類をつけていないわけだ。完全に破れた衣類は修復不可能だからな。」
そう言われると確かにそうだと思ってしまう。どうやらニグルさんの変身には衣類も含めるということは無いらしい。ちなみにジルフェさんの幻英雄は衣類なども含めて変化するためにニグルさんのドラゴンイーターよりは服装を気にしなくても良いらしい。でもさすがにニグルさんでも気温が低くなると使い捨てカイロのような腹巻きと二の腕ぐらいまでをカバーする手袋にネックウォーマーを身につけるらしい。ちなみにドラゴンは毛皮などが無い物が殆どのため余り効果が無いらしい。
「とりあえずこのページと俺の記憶からこの竜戦についての説明はするが…………、団長達はいつまであれに見入っているんだ?まぁ、アーサーとベルの戦闘風景はいつ見ても面白いものだがな。」
「呑気に言わないでくださいよ。まぁ、僕らは僕らでこれを見て見ましょう。その後に書庫まで行ってみたいですけどね。」
そう言いながらページをめくる。とりあえずこれまで見てきた名前の戦争のみを見ていくことにする。まぁ、そこまで深くは書いてないだろうけど。
◎知恵の神サピエートの乱心
・サピエート軍VSドラゴン同盟軍
・知恵の神サピエートは自らが最高神であり、最も民に慕われる神であると自負しその証明にと当時の最高神であった生命の神スフェハズィーヒが創り出したと言われる生命の種の一つ、竜を絶滅させるとして民を引き連れて竜を絶滅させようと宣言した事から始まっている。
・聖戦の中最も竜が多く参加した聖戦であり、最も多くの神人が竜によって惨殺されたとして残る程の聖戦として記録に残っているこの聖戦の終わりは、後の竜の王ラオベンタークが知恵の神サピエートとその側近だった賢者デヒト、デヒト率いる八万の獣人兵を全滅させた後、命の神スフェハズィーヒからのお告げにより終戦した。
・その後サピエートを殺した功績から命の神スフェハズィーヒから竜の王としての称号を与えられたラオベンタークから、知恵の神サピエートの娘スヴィールから父の乱心から起きた聖戦により、サピエートの部下デヒトがラオベンタークの父ラオベンハルツを殺したことを詫びた後に竜の蘇生術を教えようとするが、ラオベンタークはそれを拒否したという記録が残っている。
「まぁ竜の蘇生術とは言っていてもスヴィールの教えようとした蘇生術は魂を供わなわない蘇生術だからある意味スヴィールからの復讐でもあったわけだ。」
「あぁ………ヴェグネーベンがオルコデゴビオに死体を操られていた状態に似た感じになるんですかね?」
「そうなるな。ネクロマンサー退治に行かされたときもドラゴンの死体を使う奴は多かったからな。あぁ、サーティおかわり頼む。」
ニグルさんが漢方茶を飲み終えるとサーティさんはニグルさんのティーカップに漢方茶を注いだ。今回は魔法瓶らしき物にストックを入れてきたらしい。
「ちなみにこの漢方茶はグリーフジリスクから作られた漢方を使って入れている。オススメはしないけどな…………。この漢方茶はかなりの渋味と辛味がある。体にかけたりして傷の手当てする時や病人の時は気にしないがこれは常人の時に飲むとその味とグリーフジリスクので体が痺れる。ニグルはグリーフジリスクの力を取り込んでいる形で無効にしているが、体内に直接取り込むとそうなるから常飲するのはオススメできないな。」
「一回飲んでみたけど僕はその痺れで三日ほど寝込みましたから………。」
どうやらニグルさんのようなドラゴンイーターしか飲めないのがこの漢方茶らしい。ちなみにニグルさんはかの漢方茶以外の茶はジルグしか飲まないらしい。なんでも漢方茶の風味に似ているらしい。
「話を戻すがネクロマンサーが使うドラゴンは臭みもないが死体だからとにかく肉が固いんだよ…………。たまに美味いドラゴンが操られているからかなり嫌になることがある。」
「いや、今はそんな話じゃないだろ?ニグル。」
それを聞いて、ニグルさんは頷いて次のページを開くのだった。…………………………………しかし、出てきた戦なページが中々出ず、何回も意味ありげにページをめくる風景を眺めたのだった。
「………………ラオベンタークの戦で省略した所が多すぎるのを伝えるの忘れてました。」
「その自分には何の罪もありませんって顔はやめろ。ルカナ………………。」
数分後、ようやく『スディーリヤのラオベンターク討伐戦』のページが見つかりました。飛ばされていたのは軽く百を越えていました。ラオベンタークはどれだけ戦に参加してたんですか。Ⅱ世の方もですけど。