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聖者達part 嵐のようなメンバー達 戦闘演習のサボリ魔編-2

「まったく…………僕とローネとの馴れ初めが話せないじゃないですか。」

「別に言えなくても平気だろ?人の楽しみにしていたティータイムを容赦なく潰してくるような乱暴な姉だぞ?俺はアイツは一生独身だと思ったね。」

「うるさいですね、サーティ…………。僕はなんて君の方が結婚できているかの方が不思議ですよ。ぜったいに独身貴族になると思っていたのにまさかの変態紳士に成れ果てるとは…………。」

「俺とセシナが出会った時は十年前だがセシナはそん時16だ。たったの7歳差だ7歳差。変態紳士と呼ばれる筋合いは無い。」


セシナさんはどうやら今26歳のようです。ちなみに結婚期間は6年目らしいですがまだ子供はいないようです。ちなみに、ルカナさんの方は結婚期間は8年間で子供は双子がいるそうです。名前はルーネとロッカらしく、今三歳らしいです。家ではルカナさんはよく本読んでるパパさんらしいです。


「まぁ僕とローネが出会ったのは9年前………。僕が図書館で本を選んでいたときでした。その時に僕はまだ読んでいない本を読もうと本棚に手を伸ばしました。すると、ローネの手と重なるように同時に本の背に手をかけていました。」

「一見ロマンチックに見えるだろうがあの時の本の作者のニックネームが笑々しょうしょういん 少笑しょうしょうって奴でアイツは作者の名前が面白かったから手に取ったわけ。決して趣味が同じになってたわけじゃない。」


サーティさんの言うとおり、絵面的にはかなりロマンチックで少女漫画やラブコメにも使われやすいのだろうけど、ルカナさんはまだ読んでいない本を読もうと、ローネさんが作者の名前が面白いからという理由で取ったという背景を知ると、あまりロマンチックとは感じない。


「あの時僕とローネは顔を見合わせてから、クスッと小さく笑い合いました。その時の笑顔はとても美しくて可愛かったです。」

「いつもならアイツはメチャクチャ笑い飛ばすんだがな。そして本だけ持って行く奴なんだが………。」

「いえいえ、僕の顔を見た後急に顔を赤くしてからいそいそと本から手を離していましたよ。」

「……………そーいや、その日にメチャクチャはしゃいでいたな………。」


サーティさんが半ば呆れながらその出会いの後日談的な事を話してくれた。物凄く嫌そうでほんの少しだけ怒りを顔に怒りを貼り付けた顔をしながら。


「その時に俺はセシナとその友達にシエラを振る舞ってたんだよ。そんな中はしゃぎながら帰ってきてなぁ………。結果お茶会みたいなのの空気が迷惑女の独壇場になっちまって……。アイツがあぁゆう奴だって友達が知らなかったらセシナから友達が離れていってたぞ………。」

「………それは災難でしたね…サーティさん。」

「あぁ。本当にな。ティーカップが三個ぐらい割られたからな。客用のだったからまだ良かったが、俺の集めた名品を割られたら…………家から追い出してたな。当時のアイツは働いてはいるが俺の家に居候していたからな。」

「その言い方だと一回割られているような………。」

「あぁ、子供の時に大事にしていたベグラス製のティーカップを割られた。☆9のやつだったんだぞ。それを硬いからって魔法の的にしやがったんだよ……。」


そう話しているとルカナさんはローネさんとの馴れ初め話を続けていた。いや、自分の嫁さんが迷惑かけた事についてぐらいは謝罪しましょうよ。サーティさんかなり理不尽な目にあっているような…………。


「あの出会いから数日後、僕とローネは図書館で再会して、そのまま図書館の近くの喫茶店に行きました。当時の僕はまだシェイヌケーテの方にいましたけど、ローネと出会ってから数ヶ月でテンペストに異動になりましたけどね。」

「そりゃあお前が喫茶店に行ったりしていたのは本来なら戦闘演習の時間だったんだ。演習サボってデートしてたらあのユンクさんも頭を抱えるだろうぜ。」

「まぁテンペストに移っても給料は変わっていませんでしたから問題は無かったんですけどね。」

「でもアイツとルカナが付き合い始めたせいで俺の給料が別の使い道に消えていっていたからな。毎日デートに行っていた時期、デートの後に悶えながら俺とセシナの家の備品が何回も壊された。しかも未だにその分の費用を返しもしねぇ。当時のアルクレーガンの団長から譲ってもらった椅子もあったんだが………。」

「だってあの椅子、一つで金穴貨2枚分の価値じゃないですか。とても払えませんよ。」


ルカナさんがそう言うとサーティさんはかなり呆れた顔でため息をついた。それからサーティさんは葉巻らしき物を取り出して煙を吐く。その煙はルカナさんの胸倉を掴んでいた。もしかしたら、これが煙術師の力なのかもしれない。


「お前なぁ…………。俺はアイツとは血は繋がっているが居候の身で居候先の備品を壊した奴の代金を黙って見過ごせるぐらい情けを掛けられるほど家族とは思ってない。貰い物も多いが俺の稼ぎで買ったやつもある奴が金角貨5枚まで行くほど壊されてんだ。全く同じ物を買ってこいとは言わねぇがせめてそれなりの金は返せ。」

「酷いです、僕とローネには双子のルーネとロッカという子供がいるのに…………。」

「子供がいるから利子は付けてないだろうが!!これ以上払うのをゴネるなら家賃保証人解約するぞ。それで俺の家にも入らせない。不可抗力で壊した分は抜いてやってるんだ。どうにかして払え。」


ちなみに後から聞いた所、金穴貨は一枚100万、金角貨は一枚1億円らしく、これだけの借金しているのにも関わらず借金舌人の近くに居続けられるって一種の才能なのだろうか?と思った僕だった。

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