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聖者達part 嵐のようなメンバー達、大人になりたい大人編

突然入ってきたヒルージュさんに驚いたアンシュルテさ……ちゃんは、怯えてしまい、ズササササササと後ろに引き下がったのだけど、神子が馬の被り物を取り外すと、すぐに安堵してからこう言った。

「あぁ、これは何だと思ったら雌豚でしたか……。あ、初めまして。私はアンシュルテって言います!!年は………………団長と同じです………。これでも団長と同じ19です……」


アンシュルテちゃん、まさかの年上だった。いや、それでもガンさんと同い年であり、ヒルージュさんと一つしか変わらずに、高校三年生僕と比べると小さいアンシュルテちゃんを見ていると、どうしても年上に見えないのだけど…………。


「アンシュルテェェェ……………私にどうか、どうかお仕置きを……………。私の胸を揉み抜いても構いませんからぁぁぁぁ!!!」

「胸を強調してくるなこの雌豚がぁぁぁぁ!!!!喰らえ!!『ギアソーサー』!!」

「いきなりギアソーサーなんて最高ですぅぅぅぅぅ!!アンシュルテェェェ!!!」

アンシュルテちゃんがそう叫ぶ前に神子はヒルージュさんから降りて、ヒルージュさんを蹴飛ばした。すると蹴飛ばされたヒルージュさんの近くにゼンマイ仕掛けに使われるような歯車が二つ出てきた。そして、その歯車はヒルージュさんを巻き込んでガチガチと回り出した。ヒルージュさんの肉が巻き込まれギチギチと音を出しながら回るのでかなり怖い。


「アンシュルテはあぁ見えて職業が『拷問術師』だからね……。」

「確かに拷問とかならドSには見えそうですけどあれはどう見ても大きな胸に嫉妬する少女のような感じですよ……」

「確かにそうねぇ。あの子は快楽のために痛めつけるのではなくただの憂さ晴らしのためにやっているようにしかみえないもの。」

「でもさ………神子っち、ヒルージュさんを助けなくてもいいのかな?」

「別に、あの雌豚が喜んでいるなら止める必要なんて無いんじゃないの?」


神子の言うとおり、二つの歯車に痛めつけられているはずなのに恍惚とした顔のヒルージュさんを見ていると神子がそういうのも当たり前の気がする。ここてヒルージュさんを助けてもヒルージュさんから「なんで止めさせちゃうんですか!!」って言われるだけだろうし。


「……………はぁ…………なんで私だけこん体なんでしょう………………?ちゃんと牛乳は飲んでますしマッサージもしてます。なのになんで何も気にしていないであろう雌豚ばかり…………」

アンシュルテちゃんは自分の小さな胸と背を見てため息を付いていたのを見て、花多美ちゃんがアンシュルテちゃんに抱きついていた。


「アンシュルテちゃんは大人に見られたいからこんな風にドSになるように過ごしていたんですか?」

「はい!!なんてったって、ドSな女性は大人に見られることか多いって本で読みました!!拷問術師としてこれほど適性は無いと思うんです!!」

…………いや、大分勘違いしているような気がするのだけど…………。ドSな女が大人っぽく見えるかもしれない。しかし、絶対にアンシュルテちゃんにはあっていない気がする。それは花多美も同じ事を考えたのかアンシュルテちゃんに抱きついた。いきなり抱きついたのでアンシュルテちゃんはびっくりしていた。


「アンシュルテちゃん!!」

「な!!なんでちゃん付けなんですか!?」

「アンシュルテちゃんは大人になりたいんですよね?なら、大和撫子はどうでしょうか?」

「や、大和撫子?なんですかそれ?」

「大和撫子とは、優雅で綺麗で、まさに大人というイメージにぴったりな、和を重んじる女性のことです!!」

「そ、それは凄く大人っぽいですね!!」

「はい!!一緒に目指しましょう!!」

…………………………ちなみにこの間、ヒルージュさんにかけられたギアソーサーは解除されておらず、その様子を見ている塔子ちゃんはまた気絶した。というか、一日に何回気絶するんだろうかと思ってしまうのは僕の気のせいなのかな?


「あ、でもヒルージュさんの胸を削ぎ落としたい気持ちは同じですからね!!」

「…………じゃあ、もうちょっとやってみましょう!!」

なんか姉妹みたいに見えて微笑ましいなぁと思っていたら花多美ちゃんの巨乳への妬みからの無邪気な言葉を聞いて、花多美ちゃんがアンシュルテちゃんの影響を凄く受けている気がする。


「『ギアソーサーツヴァイ!!』」

「いゃっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!!」

…………いや、歯車が二つ増えたことに動じないヒルージュさんとそれを見つめて嫌悪と恍惚の混ざった笑顔の二人を見ていると、なんどか花多美ちゃんが踏み込んではいけない世界に踏み込んでしまったのではないか?と思ってしまった。


「あらあら、雌豚はこんな事で喜ぶのね………じゃあ、私も参加しようかしら?」

神子がどこからかヴァイオリンを取り出し、弾き始めた。それはふんわりとした白い楽譜を発生させ、そのままヒルージュさんを拘束した。いや、縛り方がなぜか亀甲縛りになっているのは置いといて…………………。



ヒルージュさんの恍惚とした表情は変わることが無かった。それを見て僕は、残りのメンバーがまともでありますようにと祈るばかりだった。

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