表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/124

聖者達part 代表さんに質問責め-7

「……じゃあ魔導師はどのような………?」

 

万屋の説明に出てきた魔導書に関係していそうなのだけど。もしそうならば響にとってかなり適役な職業だろう。響は書く方も読む方も得意なのだから。


「魔導師は魔導書を使って魔法を使うタイプの魔法使いの上位職です。通常の魔法使いとはかなり違いますね。」


そう言ってからシータさんは表を使って説明してきた。どうやらこの世界の魔法というのは誰でも使えるものとなっているらしい。

なんでも、魔力が人の中に入っているという事もあるが、魔力の源となる力は空気中にも存在しているという。そして、このような事が、魔導師と魔法使いの違いとなるらしい。


「魔法使いは自分の体内に存在する魔力を放出する形で魔術を使います。それに対して魔導師は魔導書を使って空気中に存在する魔力を使い、魔術を使うという形です。」

「成る程………でもさ、魔導師ってどうやって魔術を使うのかな?あんまりイメージできないなぁ。」


奈津の言うことももっともだ。杖を使うわけでもないのにどうやって魔術を使うのだろうか?


「まぁ、イメージとしては簡単ですよ。魔導書を開きその中にある言葉を言うだけです。魔法使いとは違い、魔導師は魔導書を変えるだけでどんな魔術も使えますから。まぁ、攻撃魔法だけしかありませんけどね。」

「……つまり、魔導書を開くだけで中の言葉を言えば魔術が使える。そんなわけね?シータさん。」

「で、でもそれじゃあ片手とかが使えない様な……受け身とかもしにくいですし…………。」



早瀬がそう言うと、なんとも言えないような答えが返ってきた。これも、魔法使いと魔導師の違いの一つでもあるのかもしれなかった。

「魔導師は自信の体の中にある魔力により、本を浮かしたり、自由に動かすことができるのです。本人の持つ魔力量が多ければ多いほど、同時に使用可能な魔導書も増えます。」


そして、少し咳払いをしてから、シータさんは続けた。

「とはいえ、魔導書は基本的に手に入りにくいのです。私が知る最高の魔導師でも、持っている魔導書は全部で10冊ほどで、最大で四つしか同時に使えませんでしたしね。」

「………まぁ、SWから出し入れをすれば色々と戦略は増えるから。……がんばろ。」


響はそう言ってから、他の二人の職業について疑問に思っていた事を質問していた。

「……早瀬の魔拳師は大体魔術を纏った格闘技を使うのは分かるんだけど、奈津の黒僧侶は分かりづらいよ……?黒の部分が分かるはずの職業を分からない物にしている感がただよってるし……。」


確かに、僧侶だけならRPGでは回復系の職業としてよく出ているが、あくまで僧侶とだけの表記の筈だ。

「………え~っと、というかこの職業って実在したんですね………。なんでも女の人にモテまくっていて女の子に欲情しまくっているやものの、女の人に嫌がられず、女同士の恋愛ならば確実に攻めという転生者がなれると言われている職業なんです。」


……………私達は奈津の方を冷たい目で見ていた。まぁ、確かに奈津は女子にモテていて、その女子達に欲情しているものの気持ち悪がられていないという人間だ。


「…………まぁ私にとってそのようなステータスは楽勝なんだよね~。」

本人は本心で笑っていた。なんの後ろめたさもない、純粋な笑みだった。それを見てから、奈津は転生しても変わらないことを改めて思ってから、シータさんに黒僧侶の説明の続きをして貰うことにした。


「黒僧侶は非常に攻撃的な僧侶です。普通の僧侶が使うスキルではヒールとヒーリングしか覚えません。普通の僧侶なら極めることで瀕死から生き返らせるようなアライブや毒を無効果するポイズンヒールなども使えますけど、黒僧侶は回復では二つだけです。辛うじて残ったんです。」


奈津はそう言われてから自分の職業のスキルを確認していた。私達もそれをのぞき込んだ。職業のスキルと個別にもらう転生ボーナスというものとは別らしいために、何個もある。


・ヒール……任意の相手の傷を少量回復する。


・ヒーリング……一定時間任意の相手を少量回復するフィールドを作り出す。


・ブレイクヒール……相手に攻撃する事で、その受けるはずのダメージ分回復させる。この攻撃で相手を倒すと回復しない。


・アタックヒール……攻撃することで自らの体力を回復させる。連続で攻撃を当てるごとに回復量が増えていく。


・デモンズヒール……殺したモンスターの体力分が蓄積されていき、使用することで回復量分回復する。回復量が余ったときはストックされたままになる。



「………もはや回復専門とは言いづらいような…………。」

早瀬がそう言うと、奈津はニコリと笑った。

「攻めるのが大好きな私には、これのような職業は大歓迎だよ~。これでおにゃのこ達を辱めるスキルが覚えられれば……。」



…………どうしよう。私達の幼なじみに犯罪者がいそうです。まぁ、早瀬以外は全員男なんだけどね………。

「そういえば、隼人の方はどうなってるんだろうな?」

鈴がそう言うと、響が呟いた。

「………じゃあ、行ってみよう?演習場。」

………………………………演習場が戦場になってなければ良いんだけどね……。まぁ、隼人の今のスキルなら大丈夫だろう。そう思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ